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それから何日か経ったある日、ドンヒョクは勤務時間中にも関わらずパソコンを打ち続けていた私の目前に何かのチラシのような物をずいっと差し出した
「ちょ...何よ」
「これ、花火大会やるらしい。いかね？」
ドンヒョクが持っていたチラシというのは来月に行われる花火大会のチラシだった。
受け取ってよく見てみると、花火だけでなく屋台なども楽しめるそうで、学生以来感じることのなかった雰囲気に懐かしさを覚えた。
「うん、行きたい！来月だよね。花火大会かぁ...いつぶりだろう」
「Aさ、浴衣とか今持ってんの？」
「持ってるけど、高校の時のやつだから新しいやつ欲しいかも」
「それなら俺と買いに行こ！！俺も甚平着たい」
ドンヒョクに甚平...彼のチャームポイントの可愛らしい童顔がとても引き立つような気がして私まで楽しみになった。
「甚平？ふふっ...ドンヒョク甚平似合いそうだね。何か若々しくなりそう。」
「はー？お前俺のこと馬鹿にしすぎだからな」
「はいはい、で、いつ買いに行く？」
「んー、次の日曜空いてる？」
「空いてるよ、じゃあその日にね。」
「おうよ、俺車出せるから、また連絡する」
「もう、早く仕事戻りなよ」
「へーへー、Aちゃんのおこりんぼう」
「こら、ドンヒョクーー」
「ねぇ、さっきから何の話してるの？」
そこに話を聞きつけたかのようにジェノはコーヒー片手にやってきた。仕事中はメガネをしているジェノはコーヒーの湯気でメガネが曇るのを鬱陶しがっていた。
「ジェノそれしっかり前見えてる？」
「うっせぇ見えてるよ。で、仲良し3人組の俺抜きで何の話？」
「そうそう、私たち花火大会行くんだけどジェノも一緒にーーー」
そう言いかけた時ドンヒョクは腕を私の首に回し、私の口を押さえてきた。
「なーいしょ」
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作者名：まゆ太 | 作成日時：2022年2月19日 22時
