こっちむいて！ドンヒョク (ページ13)

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「何なのお前ら、もしかして付き合ってんの？」

「あ、ドンヒョク...」

キスをされたという事実を受け入れられないでいたところに、タイミング悪くドンヒョクが帰ってきた。

「はぁ、マジでありえないんだけど。そんなの見せられて気分悪いわ」

ドンヒョクの顔は酷くイラついていた。

「で、どういう関係なんだよ」

「ほ、本当に何にもないから、というか目についたゴミ取ってもらっただけ」

「へぇ、で、実際は？」

「俺のAちゃんへの片思いだよ。それ以外は何にも」

「え？」

「は？」

ジェノくんがその言葉を放った瞬間、ドンヒョクの眉間のシワはより一層深くなり、更にイラついたかのように思えた。

そこでドンヒョクはジェノを嘲笑うかのようにははっと笑った。

「ジェノお前さ、ついこの間Aが俺に告白してきたこと知ってんの？」

「知ってるよ、だって俺その話聞いてドンヒョクのこと知れたし」

「それで、俺だったらAちゃん幸せにできるのになぁって思ってた。」

「何だよそれ、つまんねぇ、帰るわ」

勢いよくジャケットを背負い「たいしょーーー！！俺帰るね！！！」というと、まるで彼自身の機嫌を表すかのように引き戸をピシャリと音がなるほど激しく閉めてドンヒョクは帰ってしまった。

「ちょっと、ジェノくん...。異動1日目にしてこれは大丈夫なの？？」

「いやAちゃん自分の心配しなさいって。俺のことはいーの。

俺はただ、いつまでも振られた男に未練タラタラなAちゃんを救ってあげようと思ったんだよ。」

そういうとジェノくんはお酒を煽った。

「それに、俺のAちゃんのことを好きって気持ちも嘘じゃない」

「え？」

「まだ仕事仲間として、だけどね。」

「ちょっと！びっくりさせないでよ....。」

「ふふふ、まあでもね、これは俺なりの牽制だよ。」

そういうとまたジェノくんは酒を煽った。