ヨコハマ ギャングスタア パラダイヰス その三 ページ42
ピピピピピピ
店内に電子音が響く。
谷「うン?」
電子音の正体は谷崎の携帯電話だった。
谷「ハイ......え、依頼ですか?」
あれから、喫茶店にいたメンバーは四階にある探偵社の事務所に勢揃いしていた。
その数、なんと六名。
正面には明るい色の髪を下ろした女性がソファーに腰を下ろしていた。
樋「......」
谷「...えーと、調査のご依頼だとか。それで......」
太「美しい...睡蓮のごとき果敢なく、そして可憐なお嬢さんだ」
樋「へっ!?」
太「どうか私と心中していただけないだろ...」
スパァァンッ!
国木田が太宰の頭を思い切り叩いた音が事務所に響き渡った。
樋「なななな」
女性は頭の上にはてなを並べて明らかに困惑していた。
利光「済みません、今のは忘れて下さい」
ズルズルズル......
太「心中〜!ちょっとだけでいいから〜!」
利「ほら、行きますよ!太宰さん」
太宰は国木田と利光に引きずられて隣室へと連れていかれた。
樋「それで、依頼というのはですね、我が社のビルヂングの裏手に...最近善からぬ輩が屯している様なんです」
その様子を視界の隅に入れながら女性は話を続けた。
谷「(普通に再開した...変人慣れしてンのかな)善からぬ輩っていうと?」
樋「分かりません。ですが襤褸をまとって日陰を歩き、聞き慣れない異国語を話す者もいるとか」
利「それはおそらく密輸業者だろうね。軍警がいくら取り締まっても船蟲のように湧いてくる、港湾都市の宿業だよ」
利光の話は最近まで孤児員にいた一般人の敦にはとてもじゃないが信じがたい内容だった。
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たりたり(プロフ) - 光華さん» ご指摘ありがとうございます。速攻訂正しますのでもうしばらくお待ちください。更新は、なるべく早めに出来るように頑張りますのでこれからも宜しくお願いします。 (2020年7月14日 21時) (レス) id: 00b9e7564a (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 後半の方が苗字変換されてませんよ?更新頑張って下さい (2020年7月14日 21時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たりたり | 作成日時:2020年5月31日 12時