ヨコハマ ギャングスタア パラダヰス その一 ページ40
谷「すンませんでしたッ!」
そう云うと谷崎は机に頭が当たるのではないか、という程深く頭を下げた。
敦「へ?」
谷「試験とは云え、随分と失礼な事を」
敦「ああ いえ、良いんですよ(意外と良い人だ、この人......)」
国「何を謝ることがある。
あれも仕事だ、谷崎」
太「国木田君も気障に決まってたしねぇ
『独歩吟客』!」
国「ばっ......違う!
あれは事前の手筈通りにやっただけで!」
利「そのわりにはノリノリだったな、ってことなんじゃないんですか?」
国「っ!だから!!」
敦「......」
国「ともかくだ、小僧。
貴様も今日から探偵社が一隅、ゆえに周りに迷惑を振り撒き社の看板を汚す真似はするな。
俺も他の皆もそのことを徹底している。なあ、太宰」
太「あの美人さんの給仕さんに「死にたいから頸絞めて」って頼んだら応えてくれるかなあ」
国「黙れ、迷惑噴霧器」
利「そうですよ、太宰さん。
死んでも良いですけどその前にちゃんと仕事してください。そして私の仕事量を減らしてください!
こちとら貴方のやらない書類請負っている所為で仕事量が自分ひとり分の時より二.五倍は増えているんですからね!!」
太「いつも悪いねぇ」
利「悪いと思っているならちゃんと働いてください!!」
谷「ええと、改めて自己紹介すると......ボクは谷崎。
探偵社で手代みたいな事をやってます。
そンでこっちが...」
ナ「妹のナオミですわ。
兄様のコトなら......何でも知ってますの」
敦「き...兄妹ですか?本当に?」
敦に変な汗が流れる。
ナ「あら、お疑い?
勿論どこまでも血の繋がった実の兄妹でしてよ...?
このアタリの躯つきなんてホントにそっくりで......ねぇ、兄様?」
そう云いながらもナオミは谷崎よ服の中に入れた手を抜こうとはしない。
敦「いや、でも......」
その時誰かの手が敦の肩に乗った。国木田だ。
国「こいつらに関して深く追及するな!」
敦「あ......はい」
どうやらこの問題は探偵社では深く追及してはいけないらしい。
敦「そういえば、皆さんは探偵社に入る前は何を?」
シーン...
それまで多少の会話のあった探偵社一向の座る席に沈黙が起こった。
敦「?」
利「えと...何をしていたと思う?」
敦「へ?」
太「なにね、定番なのだよ。
新入りは先輩の前職を中てるのさ」
敦の一言から突然、先輩達の前職中てが始まったのだった。
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たりたり(プロフ) - 光華さん» ご指摘ありがとうございます。速攻訂正しますのでもうしばらくお待ちください。更新は、なるべく早めに出来るように頑張りますのでこれからも宜しくお願いします。 (2020年7月14日 21時) (レス) id: 00b9e7564a (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 後半の方が苗字変換されてませんよ?更新頑張って下さい (2020年7月14日 21時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たりたり | 作成日時:2020年5月31日 12時