人生万事塞翁が虎 その六 ページ32
孤児院を出てから鶴見川のあたりをふらふらしてた時------
敦「あいつ、僕を追って街まで降りてきたんだ!空腹で頭は朦朧とするし、どこをどう逃げたのか......」
太「それ、いつの話?」
敦「院を出たのが二週間前、川であいつを見たのが四日前」
国「確かに、虎の被害は二週間前からこっちに集中している。それに、四日前に鶴見川で虎の目撃証言もある」
太宰は何かを考えるように手を顎まで持ってきた。
太「敦君、これから暇?」
敦「.......猛烈に嫌な予感がするのですが」
太「君が『人食い虎』に狙われてるなら好都合だよね。虎探しを手伝ってくれないかな」
敦は椅子の音を立てて勢いよく立ち上がる。
敦「い、いい嫌ですよ!それってつまり『餌』じゃないですか!誰がそんな」
太「報酬出るよ」
"報酬"という言葉に敦の耳が反応する。
太「国木田君は社に戻ってこの紙を社長に」
国「おい、二人で捕まえる気か?まずは情報の裏を取って......」
太「いいから」
敦「ち、ちなみに報酬はいかほど?」
太宰が紙を見せながら云う。
太「こんくらい」
その額を見て敦は断る理由がなくなったのだった。
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たりたり(プロフ) - 光華さん» ご指摘ありがとうございます。速攻訂正しますのでもうしばらくお待ちください。更新は、なるべく早めに出来るように頑張りますのでこれからも宜しくお願いします。 (2020年7月14日 21時) (レス) id: 00b9e7564a (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 後半の方が苗字変換されてませんよ?更新頑張って下さい (2020年7月14日 21時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たりたり | 作成日時:2020年5月31日 12時