【文スト】傍若無人な名探偵と外柔内剛な名助手

人生万事塞翁が虎 ページ27

僕の名前は中島敦
------故あって餓死寸前です。

敦(孤児院を追い出され食べるもの、寝るところもなくかといって盗みをはたらく度胸もなくこんな処まで来てしまった......)

生きたければ盗むか奪うしかない------けど------

院長「お前など孤児院にも要らぬ！
どこぞで野垂れ死んでしまえ！」

敦(五月蝿い------僕は死なないぞ------)

生きる為だ
次に通りかかった者
そいつを襲い、財布を奪う

敦(......気配！)

そこで敦が見たものは川を流れるどう見ても人間としか思えない二本の足だった。

敦(これはノーカンで......！)

しかし、足には鳥が群がりとても無視しておけるような状態ではなかった。

敦「ええい！」

勢いをつけて川に飛び込む。

敦「げほ こほ」

川を流されていた男がいきなり起き上がる。

敦「うおっ！
あ、あんた川に流されてて......大丈夫？」

太「------助かったか......ちぇっ」

敦(「ちぇっ」つったかこの人！？)

太「君かい 私の入水の邪魔をしたのは」

敦「邪魔なんて 僕はただ助けようと......入水？」

太「知らんかね 入水。つまり自 殺だよ」

敦「は？」

太「私は自 殺しようとしていたのだ。それが君が余計なことを------」

敦「は......はあ」

(あれ？僕いま怒られてる？)

敦が疑問に思っている間にも男はブツブツと何かを呟き続けている。

太「まあ------人に迷惑をかけない清くクリーンな自 殺が私の信条だ。だのに君に迷惑をかけた。これは此方の落ち度何かお詫びを......」

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