第十六話 ページ17
福「それだけでは説得力に欠ける。偶々社長が窓の前にいたところを、ひっそり忍び寄って押したのかもしれん」
A『伯父様、普通こんなに風が強い日に一人で窓を開けていると思いますか?』
......確かに。
福「だが身内の犯行、だけでは不十分だぞ。大人の世界には礼儀がある。目の前にいる初対面の人物を犯人扱いして間違っていましたでは、冗談でもただでは済まぬぞ」
乱「判った判った、判ってるって!」
少年は頬をふくらませた。
乱「んもう、礼儀なんてどうでもいいじゃない、本当のことを云ってるんだから。話を続けるけどーー身内の犯行なのに殺し屋さんの指紋が出たってことは、そりゃ偽装だってことだよ。父上から聞いたんだけど、指紋の偽装は割りと簡単に出来るらしいよ。秘書さん、元検察官か何かでしょ?さっき云ってたヨンパチっていうのはその世界の隠語だもの」
そう云えばーー秘書は前職について何度か発言していた。
前職にあった彼を、社長が引き抜いた、とも。
A『まあ、元検察官なら知っているでしょうね、指紋を偽装するには、殺し屋さんの指をパテか何かで型取りして、それからプラスチックのーー』
秘書「ば、莫迦らしい!仮に私に指紋偽装の知識があったとしても、殺し屋の指に丁寧にパテ付けなどしていたら殺されてしまうではないか!福沢さん、いいからこの餓鬼共を」
A『え、私も含まれるんですか?』
福沢は答えない。ただ静かに立って、相対する人物を見詰めている。
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たりたり(プロフ) - 光華さん» ご指摘ありがとうございます。速攻訂正しますのでもうしばらくお待ちください。更新は、なるべく早めに出来るように頑張りますのでこれからも宜しくお願いします。 (2020年7月14日 21時) (レス) id: 00b9e7564a (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 後半の方が苗字変換されてませんよ?更新頑張って下さい (2020年7月14日 21時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たりたり | 作成日時:2020年5月31日 12時