知り得ない、その呪い【呪術廻戦0】 (ページ26)

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『寂し、かった、、』

傑「待たせてごめんね」

『ずっと会いたかった』

傑「私もだよ」

『私ちゃんといい子にしてたよ。勉強だって頑張ったし、嫌いな野菜だってちゃんと食べた』

傑「偉いね」

『、、でも、いつもお兄ちゃんはそばにいなかった』

お兄ちゃんが好きだった蕎麦を食べた時

初めて呪霊を祓った時

中学校に上がった時

初めて誰かの命を救った時

褒めてほしかった

他でもないお兄ちゃんに

でも私は夏油じゃなく五条になったから

夏油傑の名を最愛の兄の名を呼ぶことは決して許されなかった

『なんで、連れてってくれなかったの、、』

傑「危険な目に合わせたくなかったからね。それに影華はたった1人の大切な妹だ」

『でも、あの子たちを家族って呼んでた』

傑「、、、影華。お兄ちゃんと一緒においで。世界を変えるんだ。2人で」

『もう、置いていかない？』

傑「ああ。約束するよ」

置いていかない

影華を安心させるには十分すぎる言葉だった

少し離れて手を差し出す兄に手を出そうとした

憂「真希さん？」

憂太だ

そうだ

私は憂太を守ろうとしてここにきたのだ

しかし目の前に愛する兄がいる

私の世界はずっとお兄ちゃんを中心に回ってきた

棘「ゆう、、だ、、」

『棘？』

棘「ニゲ、、ロ」

その瞬間憂太を莫大な呪力が囲い見たことのある姿が出現した

折本里香、二度目の完全顕現

憂「ブッ殺してやる」

傑「影華。ごめんね。少し寝ていてくれ」

首に衝撃が走り、私は意識を失った