知り得ない、その呪い【呪術廻戦0】 (ページ21)

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吐いた息が白くなり本格的に寒くなってきた冬

廊下を歩いていても少し寒く感じるほどだ

夜「＿＿＿＿いのか」

？？

なんの話だろう

悟「＿＿僕が傑の残穢を、間違えるわけないでしょ」

『、え』

傑？

傑って夏油傑？

なんで？

なんで今頃

夜「ガッデム！噂をすればだ！」

『え？』

夜「校内にいる準一級以上の術師をロータリーに集めろ！」

悟「影華。ここで待ってな。上から様子見て増援きてそうだったら教えて」

『え、でも＿』

悟「真希たちを危険な目に合わせたくないでしょ」

『、、わかった』

また、何もできない
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

窓から見ているとペリカンのような呪霊が高専敷地内に降り立ったのが見えた

よく見てみると最初に見えたのは宗教的な服装の黒髪の男

その姿には確かに見覚えがあった

10年前、突如として私の目の前からいなくなった実兄、夏油傑だ

兄は目を細めて校舎を見渡すと何かを口にした

その直後ペリカンの口から同い年くらいの女の子たちが出てきて何やら文句を言っている様子だった

『、何、あの子たち』

私とは正反対の性格の子がパンダにカメラを向けていた

もしかしなくとも兄は実の妹の私よりもあの子たちを選んだのか

私は兄にとってただのお荷物でしかなかったということなのだろう

また兄のほうに目を向けると憂太に何か話していてその姿は宗教教祖そのものだ

悟が近づいても尚その態度は変わらず、私に気づく様子もなかった

すると突然兄が真希に対して至極冷たい視線を向けた

会話の内容は聞き取れないが、何を言われたのかはすぐにわかった

真希が禪院家の落ちこぼれだと言ったのだ

いくら兄でも親友を侮辱されたら溜まったものじゃない

感動の再会なんてなしに一発言ってやろうと窓枠を越えようとした瞬間

傑「ところで、私の可愛い妹はここにはいないのかな？」

『！！』

真「妹？お前なんかの家族なんざいるわけねえだろ」

傑「猿の意見は聞いてないんだよ。でもそうかい。悟のことだからここにいると思ったんだが」

兄は私のことを覚えていた