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その時…奥に座っていた人が、鞄を持って歩いてきて私達の前で立ち止まると少しだけ頭を下げた。
『佐藤です。俺、もう出るんで…』
そう言うと挨拶もそこそこに出て行ってしまった。
なんか、すれ違いざまに睨まれたような気がしたけど…気のせいかな…。
それから中島さんに『２人も自己紹介して？』と言われて…
『マリウス葉です。よろしくお願いします』
『山田Aです。よろしくお願いします』
と、順番に挨拶をし終わると中島さんに『マリウスは俺が、山田さんは、菊池が指導係になるからよろしくね』と言われ…
さっき「風磨くん」って呼ばれていた人が目の前に来た。
彼は、私の両肩に手を置くと…
『菊池です。Aちゃん、仲良くしようね？』
って、私のおでこに自分のおでこをコツンて当ててきて…
『…え//』
距離感に驚いて、間違いなく顔が赤くなっていると思い、慌てて目を逸らすとマリウスくんと目が合って…
彼は私たちを怪訝な表情で見ていた。
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作者名：らきめろ | 作成日時：2018年5月5日 18時
