只今高嶺の花に恋わずらい中です【竈門炭治郎】

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「…それは、わかってるよ」

「なら良いけどさ」



善逸に言われてつい、わかってるって言ったけど……



そんなの嘘。






正直現実を突きつけられて、胸にグサッときて
しまった。




今はもう７月末。

本当にタイミングを逃した場合、


後悔する。


それは、それだけはわかってる。だけど、けれども…




言う勇気が出ない。









．









「お兄ちゃんらしくないよ？」

「ええ、炭治郎らしくないわ。どうかした？」


パン屋を閉めてから、母さんと禰豆子に言われた。





「な、何が？」

「いつもぼーっとしないよ、お兄ちゃんは」

「悩み事？」

「え"っ…!!、ぁ、や、いや…………えっと……」

悩み事？って聞かれ、俺がわたわたしていると
母さんが言った。









「……炭治郎もしかして、好きな人いたりするの？」









「えっ？！？！？！？！///////」

「そうなの？！お兄ちゃん！」

「や、嫌だな母さん！！そんなわけないだろ…」

「ふふ、嘘の顔してるわね」

「ちょっと話しましょうよ？禰豆子は寝なさいね」

「えーー？！」

「……わかった。我慢だ、おやすみなさいお兄ちゃんお母さん」

「ああ、おやすみ」





え、待て。


話す？母さんに？





無理難題だ！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！









．



「で、相手は？」

「い、言わなきゃダメか…？」

「親は気になるもの…ね、誰？」

「っ、………………………………………………………………………………………………………… (さん)」

「え？」

「……藤咲…A、先輩…………………だよ」



すると母さんは目を見開き、にこにこした。


「あら、Aちゃん好きだったのー？いいわねぇ、青春じゃないの」

「母さんッ！！////」

「……だから言いたくなかったのに」

「告白は？」

「ん？」

「告白。しないの？まさか」









……………………………………………………






「嘘、言わないの？！」

「母さん！！みんな起きるよ……？！」

「あ、あら…ね、でも言わないの？」

「……だからそれで悩んでるんだよ」



．

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