3話 ページ3
「あー！終わったー！」
「片付けして、上がりましょうか」
「そうですね」
今日も忙しかった。
使った道具を洗おうとすると、すでにトキタカが洗い物をした。
「あ、一緒に洗いますよ」
「じゃあお願い。この箸もう洗ったなら片しとこうか？」
「お願いします」
「はいよ」
「店の片付け終わったから、何か手伝おうか？」
「いいよ、ぐれがいるとデカくてかさばるし」
「そんな遠慮しないで！ これもう片付ける？」
「はい、そこの布巾で拭いて棚に戻してください」
「了解！」
いらないと言ったのに結局手伝わせることになってしまった。
「それにしても、つばきくんなんかソワソワしてない？」
「確かに…終わってから一段とソワソワしてる気が…」
ギクリと肩が揺れた。
「あ、今日の女の子からの連絡待ってるんでしょ」
「そ、そんなわけ……」
「つばきくんなら断ると思ったんですけど、なぜ教えたんですか？」
「なんとなく、いいじゃん別に」
たしかに普段の僕なら断るかもしれない。けれど、悪い子じゃなさそうだったし、何より可愛いと感じた。
それに、何となく気になったのだ。
「じゃあその女の子のためにも、早く終わらせなきゃね」
「わかってるよ」
早く終わらせたくて、話さずやっていたら、あとは食器の片付けだけとなった。
しかし、トキタカやぐれがやってくれると言うので、お言葉に甘えて、任せてしまった。
家に戻って、スマホを確認すると、電話の履歴には誰からもかかっていなかった。
よかった、まだかかってきてない。
かかってくるまで、読書でもしようと思った矢先、プルルルル…と電話が鳴り出した。
「うわ、びっくりした…ナイスタイミングじゃん…」
画面を見ると、知らない番号が表示されていた。
多分、あの子だろう。
「…もしもし」
「あ、もしもし…あの今日…」
可愛らしい声に、今日のあの子だとすぐにわかった。
「あのお客さんだよね？」
「は、はい！ あの、連絡先教えてくれてありがとうございます…」
「いいよ。トークアプリはやってる？」
「あ、はい」
「そっちで連絡できたら、楽だと思うし、教えてくれる？」
「はい、ありがとうございます」
「じゃあメッセージに送るから」
「…あ、メッセージで送ればよかったですね。ごめんなさい、電話してしまって」
「いいよ、声聞けるし」
「…え？」
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akane＿朱音 - おおお!鹿楓堂だぁ…好きだから見つけた時凄いテンション上がりました(笑)応援してます! (2019年11月12日 17時) (
レス) id: 4c34134b9d (このIDを非表示/違反報告)
めぐり - 文章力があってとても素敵なストーリーだと思います…！楽しみにしてます！頑張って下さい！ (2019年1月16日 19時) (レス) id: 80db5b4186 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - いきなりすみません。 鹿楓堂のお話ず〜〜っと探しててやっとの思いで見つけたのがこの作品でしあわせです！とても面白いです！！！無理せず頑張ってください！応援しています！ (2018年9月5日 3時) (レス) id: 45d8e3c7bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏 | 作成日時：2018年7月5日 0時
