Because it is already late. "緑"

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低い声でそう言い放ったのは、望やった。


「自分は事故の現場見てるから、何？

俺らは心配してんねんけど」


「神ちゃんが店出てった時追い掛けへんかったくせに？」


「…でも、神ちゃんを信じてんねん」


「そんな簡単にっ____」


「簡単って何？ なあ、神ちゃん信じて笑顔で待ってんのはあかんことなん？

泣きそうな顔しとくんが正しい心配の仕方？

神ちゃんは助からへんって俺らはずっと泣いたらええん？」


「っなあ、望やめよ」


「しげはちょっと黙っとって」


「望、その言い方は無いやろ」



だんだん口論がヒートアップしてる。

手は出してないけど、皆んなから出るイライラしたとした雰囲気はピリピリしてる。


こんな事でグループに亀裂が入ったりしいひんやろうか。

皆んな神ちゃんを思ってのことやのに、考え方の違いだけでこんな事になるんやろうか。

耐え切れへんくなって、誰かが“解散”なんて言い出したら____


「大体流星はさ」


「なあっ！」


堪えらんくなって、俺は声を出した。


「神ちゃん…今手術中やで？ そんな時に喧嘩とか辞めた方がええやん」


「…はぁ」


望は、流星と少し距離をとって頭をガシガシと掻いた。

流星はフイ、と顔を背けてしまった。


何時もなら頼りになる淳太や照史も、イライラしてるように見える。


しげはしげで、さっき望に言われた事を気にしてんのか

ずっと下向いてるし…


どうしたらええか分からんくて頭を抱えた時、
この長い廊下に一つの足音が聞こえた。

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