Because it is already late. "緑"

#43 ページ43

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《手術中》というランプが赤く光る廊下。


壁側にベンチがあったけど、座って待ってんのももどかしくて

ずっと廊下に立ってた。


ランプが点く部屋を見ては視線を逸らし、
端末の電源を入れては消して。


メンバーに連絡を入れるのさえ忘れてた。


「神ちゃん…!!」


あん時俺が呼び止めへんかったら、

こんな事にはならへんかった。


…いや、望が神ちゃんを怒ったから神ちゃんは店を出てったんや。

そうや。望が、望が______



「…ははっ」


俺の口から、乾いた笑みが漏れた。


ちゃうやん。望が怒ったんは、俺の時計を神ちゃんが落としたから。

その時計を持って来たんは____



「俺っ、…馬鹿やなぁ…っ」



さっき、淳太から皆んなで病院行くって言われた。



これで、もし神ちゃんが助からへんかったら。



責められるんは、俺。

俺が、神ちゃんを殺した…？



一気に思考回路が止まり、頭が真っ白になって行く。


足に力が入らんくなって、へなへなと椅子に座り込んだ。



「お願いっ…、神ちゃん…!!」



ぎゅっと瞑った目から、一筋の涙が零れた。

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