Because it is already late. "緑" (ページ20)

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#20 ページ20

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緑「もう、頭痛うざい、、」

こめかみを抑えて眉間にしわを寄せる。

机の端に置いてあったケータイを片手に取り

何気なく開いた検索アプリに文字を打ち込んだ。

《頭痛難聴記憶喪失》

検索のところをタップすれば、すぐに沢山のサイトが出て来た。

俺は、1番上にあった所を開いた。

《病気について》

その言葉で始まった文章には何やら難しい言葉が沢山あった。

《ただの頭痛だからと言って放って置いてはいけません。

異変を感じたら直ちに病院に行く様にしましょう。》

緑「、、、」

《脳の病気は早期発見が大切です。脳疾患の可能性も有るので

少しでも「おかしいな？」と思うところが有ればどうぞご来院下さい》

緑「はぁ、、」

画面を伏せて大きくため息をつく。

やっぱり行っとこうかな、ちょっと検査するだけやし。

1回そう思えば思考は少しずつ変わっていく。

数十分もすれば、次のオフに行ってみようか

なんて考える様になった。

緑「後で水野さんに言って見よーっと」

呟いてケータイに目をやると。

ケータイが振動している事に気が付いた。

画面には、《水野さん》の文字。

そこで初めて、電話が鳴ってる事に気付いた。

もしかして、ケータイの着信音が、、

聞こえてない？

緑「嘘や、、」

そう言った自分の声も殆ど聞こえへん。

なんで？なんで？

、、ナンデ？

慌ててケータイ取ろうとした。

カシャンッ、、

右手は、端に置いてたケータイをそのまま滑り落としてしまった。

緑「っ！？」

大きく目を見開いて右手を見つめる。

額から冷や汗が流れる中、

感情の無いケータイは冷たい床の上で振動を続けていた。