※〜眠れない夜〜 一条夢/ほのぼの/激甘/微ピンク ページ6
「うぅー…」
一条「暑すぎる 嗚呼暑すぎる 暑すぎる…ってな」
「康明さん…冬になったら暑いを寒いにして同じこと言う気ですか…?」
一条「おっ…よくわかってるじゃーん。」
軽く答える一条だがいつもほど声に元気がない。
というのもその日、一条とAの暮らす自宅では最難なことにクーラーが壊れてしまっていた。業者に連絡するも予約は立て込んでおり、早くても修繕は明日以降になる…とのこと。
そのため今はまさに熱帯夜、扇風機を回しているがそんなものではどうにもならない暑さだった。
そうして暑さで寝付けない二人は扇風機の前に座り、さわさわと風に当たっていた。
時刻は23時を回っており、なかなかいい時間だった。
「康明さん…今日だけでいいので、1つだけ我儘聞いてください」
この言葉に一条はAに不思議そうに顔を向ける。
一条「…んー?言ってみな」
「こんな時間に…アイスを…買いに行きませんか?」
一条「なんとまあ、そんな我儘、珍しい。それ我儘に入らないような気もするけどな…」
「夜中のアイスですよ…?犯罪ですよ…?」
一条「え?犯罪?」
可笑しそうに吹き出す一条に驚きつつも財布と携帯を持ち自宅を出て近くのコンビニへと歩く。仕事でもないため二人共非常にラフな格好をしており、その姿はカタギと見分けがつかない。
「外の方が涼しいくらいですね…」
一条「だなぁ。なんか眠れないし、散歩がてら少し回り道してくか、んで帰り道は最短で帰ろう。」
「はいっ…」
そう言うと一条はしれっと手を伸ばし、Aの手を捕まえると恋人繋ぎにする。
「…!」
一条「捕まえた。」
「こ、康明さん…!」
一条「照れんなよー。ほら、行くぞ」
そう言って手を繋いだままゆっくり歩き出した。少し歩いていて大きな通りに出て少し坂を登る。
一条「ほらここ、綺麗だろ」
そう言って指された方を見ると黒焉街の夜景が見えた。
「わぁ…こんなところあったんですね…」
一条「最近朝ランするときに見つけたんだよ。見晴らしがいいから綺麗だろうなーと思ってな。」
「そうだったんですね。」
一条「夏の夜 たまの夜ふかし 平和かな」
「ふふっ…そうですね」
二人は顔を見合わせると照れたように笑い、暫く夜景を眺めた後、コンビニでアイスを買うと自宅へ戻り、二人でアイスを食べた。
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ひなえ(プロフ) - ゆうさん» 読んで頂きありがとうございます! (2022年11月1日 21時) (レス) id: a16a1e4961 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 相良さんのプロポーズ最高です!!!!!!! (2022年11月1日 21時) (レス) @page39 id: 945705f77e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひなえ | 作成日時:2022年7月28日 16時