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〜ダーズンローズ〜 相良夢/激甘 ページ37

クリスマスを終えて、数日経ち大晦日がやってくると京極組にも僅かながら平穏が訪れる。
故に武闘派組員達もシノギを終えれば暇になる。忘年会や仕事納めを終え、そしていよいよ大晦日の朝、Aが朝食を作っていると起きてきた相良が

相良「A、夕方から出掛けたいから支度しろ」

と、開口一番そう言った。

「え?いいけど…どこに?」

相良「…行けばわかる、服装なら暖かけりゃそれでいい」

相良は欠伸をしながらAから珈琲を受け取り、ゆっくり飲み干す相良の後ろ姿を見てAは思わず吹き出す。

相良「あ?なんだよ?」

「あれ、珍しい。ここ、寝癖出来てるよ?」

そう言ってつむじ近くのピョンッと跳ねた髪にそっと触れる。プライドの塊のような男が、見た目に問題があるなんて事は滅多にないため、時折見せる抜けた所が愛おしくて思わず笑ってしまう。

相良「あー…直してくる」

「はいはい…………ん…!?」
(あれ?もっとうるせぇとか…)

いつもの暴言が返ってこないことに拍子抜けしつつ、機嫌が良いのかと考えて朝食をテーブルに並べていく。
味噌汁を飲みながらやけにぼんやりとした相良をチラと見ると、目の下にクマができていた。

「颯誠…具合でも悪いの?」

相良「あ?別に悪かねぇよ」

「クマ出来てるよ?出掛けるって言ってたけど大丈夫なの?」

相良「なんともねぇよ、平気だ。…ごちそうさま」

「そう…?」
(颯誠がおかしい!なんか怖い!)

チラチラと相良の様子を窺いながら、片付けているとふとインターフォンが鳴った。その音に相良は異常なぐらい驚き、やけに慌てた足取りで玄関へ向かう。

業者「相良颯誠さん…はい、こちら受領証にサインを…ありがとうございました!」

相良「…どうも。」

皿を洗いながらAは声を掛けた。

「なにー?お歳暮か何か?」

相良「あぁ…まぁな。支度してくる。それ終わったらお前も支度しとけよ。」

「うん、わかったー」
(…?)

相良は車のトランクに何か荷物を積み込み、着替えをするとスマホでなにか調べ物をしている様子だった。
年越し前の掃除をした後、着替えをして家を出る。
陽が傾き出した頃、外へ出ると外は雪が積もっており、吐き出す息は白くなり、空中で溶けていく。

「思ってたより積もってる、寒いわけだね。」

相良「あぁ…まぁ天気はいいし、今日はもう降らねぇだろ」

軍用車のような車に乗り込み、ブランケットをAに手渡しながら相良は寒そうに身震いして答える。

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ひなえ(プロフ) - ゆうさん» 読んで頂きありがとうございます! (2022年11月1日 21時) (レス) id: a16a1e4961 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 相良さんのプロポーズ最高です!!!!!!! (2022年11月1日 21時) (レス) @page39 id: 945705f77e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひなえ | 作成日時:2022年7月28日 16時

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