私、気がついたら極道でした２ (ページ10)

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間合いに入られたと同時に抜刀し、腹部を割いた。
拷問の末に殺しもあったので殺すの自体は初めてではないが、襲い掛かられて斬るのは初めてで少しばかり躊躇いがあった。
それが災いし、切り口が浅かったらしく、その敵はすぐに立ち上がり襲ってくる。

(やらなきゃ…私がやられる…)

覚悟を決めて再度敵の腹を割き、せめて苦しまないように、と確実に絶命させる。

(ごめんなさい…！)

胸が苦しくなりながらも、相良と野島によってどんどん倒されていく敵の集団の元に飛び込み、できる限り一瞬で倒す。
全て倒し終えたあと、野島に運転をさせ、助手席に相良が座り、後ろにAが乗り込む。
すると、やたらと機嫌の悪い相良に声を掛けられた。

相良「おいA…」

「はい」

相良「てめぇ、殺すの躊躇ったろ。」

(バレてる…！なんで…！？兄貴も戦ってたのに…)
「…はい」

相良「ふざけてんじゃねぇぞ甘ちゃんが！そんなんでこの世界が勤まるか！それとも死にに来てんのか！？」

「い、いえ…」

相良「なら躊躇うな！京極組舐めた奴は殺すんだよ！てめぇの親もその親もそうやって生きてきたんだ！」

「はい…すみません…」

言い方こそ厳しいが全くもってその通りだ。怯えながらお説教を聞きながら遺体処理の現場へ向かい、処理を終える。すると最後にポツリと相良に

相良「躊躇えば下手すりゃこの魚の餌になるのはてめぇだからな」

と言われて身震いした。相良の視界に入らないところで気まずそうに野島が、この後ご飯に行こうと誘い、Aは仕事を全て済ませてから野島と共に食事にでかけた。