私、気がついたら極道でした２ (ページ5)

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Episode16 　ピアスページ5

その後、日付が３月14日ということもあり、ホワイトデー関係の広告、入園入学入社準備フェアといった広告があちこちについており、少し変な空気になりながらも、買い物を済ませた。

お見舞いに病院に向かう前に一条はタバコを吸いに喫煙室行き、食事をごちそうしてもらったので、せめてものお礼にとAはコーヒーを買いに向かう。

一条(んな気ぃ遣わなくてもいいのにな…まぁ、あいつらしいか…。)

ライターで火を点け、煙を吸い込む。
そしてゆっくりと吐き出していると、２０代なりたてぐらいの男達がタバコを吸いに喫煙室に入ってきた。

男1「さっきの女の子可愛かったよな」

男２「え？どの？」

男1「ほら、さっきすれ違ったコーヒーショップ入ってった女の子。」

男２「いや見てなかったわ」

男1「マジかよ、もったねー。黒髪のなんかピンクの服着ててー、白いスカートで黒で花柄かかれてるようなやつ着てた子がいたんだよ」

男２「いかにもお前が好きそうな感じなやつ？」

男1「そうそう、清楚系っての？あーいう子連れて歩きたいんだよなぁ。…口説いてみるかな…」

一条(…あぁ？その特徴…まさかAのことじゃねぇだろうな？)

男２「彼氏いなくてもオメーじゃ無理だよ」

もう一人の男が茶化すように笑う。

男1「言ったな。吸ったらちょっと口説いてくるわ、成功したら飯おごれよー」

一条(…なんかすげぇムカつくんだが…。連れて歩きたいってアクセサリーじゃねぇんだぞ。こんなやつにAは勿体ねぇよ)