２ ページ44
しれっと答える町田に度肝を抜かれながらも謝る華恋だが、町田はそこは気にしておらず
町田(随分息を切らしていますね…走ってきたんでしょうか…？)
町田「いえ、華恋さんを待たせないようにと決めてましたので…。お水をどうぞ。それより、連絡も通じなくて心配したんですよ。なんで向こうではなくそちらから…？」
町田は事前に用意しておいた水を手渡す。
それよりも連絡もなかったことや全く違うところから出てきた事の方が気になっていたのだ。
「ありがとうございます…酔い潰れちゃった同期をタクシーに乗せにタクシー乗り場に行ってて…」
町田(華恋さんらしい理由ですね)
町田「そうでしたか…」
「スマホの充電切れちゃって連絡もできなくて…。でも…早く会いたくて近道して来ちゃいました…心配掛けてごめんなさい」
町田「ん゙んっ…」
それにしたって大通りではなく何故細い道なんて通ってきたんですか…そう言いたかった町田だったが、「早く会いたくて」と少し恥ずかしそうに話す華恋を見ては何も言えなくなってしまった。
「寅泰さん…？」
町田「こんなに調子を狂わせるなんて…こんなの華恋さんが初めてですよ…」
町田が恥ずかしそうに眼鏡を押し上げながら呟くと
「えっ！？寒さで具合が…！？すみません！」
町田「いえ、そういうことではなくて…」
「私なにか温かいもの買ってきますね！」
町田「華恋さん！？違います！大丈夫ですから！」
やはりというべきか…その言葉の意味を勘違いしてコンビニに走ろうとする華恋を慌てて止める。
「…え？違うんですか？」
町田「違います。…私は大丈夫ですから、帰りましょう」
「は、はいっ」
町田が笑えば華恋は少し照れくさそうに同様笑いかけ、人気が減り始めて静かになっていく夜の街を並んで歩き始める。
「…あの、寅泰さん」
道中、華恋が突然足を止め、もじもじしながら町田を見上げる。
町田「？なんでしょう？」
「…その、えぇっと……てっ……手を…」
町田「手…？」
町田は１度自分の手を見て、華恋の表情を見てから何が言いたいかを察し、町田自身も恥ずかしそうに顔を赤くした
町田「…冷たいですよ？」
「…駄目、ですか？」
町田「駄目なわけ無いです…お言葉に甘えて、少し温まらせてください」
少し悲しそうに眉を下げた華恋の問い掛けに町田は黙って華恋の手を優しく握り、再び歩き始めるのだった。
（Ｂ）〜もう大人〜 久我 ⚠シャッフル企画第３段！その他注意あり！→←（Ａ）〜飲み会〜 町田ver
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 24人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひなえ(プロフ) - みぃさん» はじめまして！ありがとうございます！ＢはＡ、Ｃとは違い報われなかった片思いを引きずっているちょっと影がある女性として書いていますので、喜んで頂けたのなら幸いです😆 (12月30日 6時) (
レス) id: a16a1e4961 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - の、野田の兄貴が...めっちゃいい！ なんかちょっと切なくてめっちゃ好きです〜！！ (12月30日 3時) (レス) @page29 id: 8a88aac5da (このIDを非表示/違反報告)
ひなえ(プロフ) - ゆずさん» ありがとうございます！私の一番の推しは一条の兄貴です😊産後にバグ大を知ったキッカケでもありましたので☺️ (12月14日 21時) (レス) id: a16a1e4961 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 新作おめでとうございます！以前から気になっていたのですがひなえ様の推しキャラって誰なんでしょうか？😌 (12月14日 21時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひなえ | 作成日時：2023年11月28日 1時
