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「そんな…嘘…、嘘ですよね…？」
悪い冗談だと思いたかった。
明後日また来ますねと、昨日華恋は大嶽にそう言った。そしてそれは当然のように果たされると思っていたのだから。
しかし、現実は無情だ。
戸狩「…」
戸狩は黙ったまま泣き痕のある顔で首を横に振ることしかできなかったのだから。
「そんな…」
その場にか細い背が崩れ落ちたのを黙って見届けると
戸狩「中身は見てへんけど…」
そう言うと、そっと１つの手紙を差し出した。
戸狩「…カシラの病室に置いてあった。華恋ちゃん…君宛の手紙や」
「徳史さんが…私に…？」
戸狩「あぁ、大事にしたってな」
戸狩本人も悲しくてたまらないのだろう、それを押し殺したように話す姿は見ているだけでもいたたまれないものだった。
一頻り泣いたあと、数滴の涙で濡れてしまった手紙を開く
大嶽『華恋、お前がこの手紙を読んでるっちゅうこんは、もう俺はこの世に居らんってことや。
今思えば華恋の「戦争なんて危ないことはしないで欲しい」って言葉で耳が痛いわ。
色々と心配ばっかり掛けてすまんかったなぁ。１言詫びてもどれだけ詫びても、帳消しになるわけない事は分かってるんや。
言い訳にしかならへんが、アホな俺は行き過ぎなければ過ちにすら気付かれへんかったんや。』
「徳史さん…」
大嶽『こんなに早くに１人にしてもうてすまんが、俺は自分でしたことのケジメをつけなあかん。
普通に死ぬことすら温い。
戦争が終わったら華恋にウエディングドレス着せたるなんて言っとたんに、ほんまにすまん。』
それは大嶽らしくもない謝罪の言葉が並べられていた。
しかし、その筆跡は確実に大嶽のものと分かるものだらけで華恋はこれが現実なのだと受け止めて涙することしか出来なかった。
大嶽『明後日来てくれる言うてたんに待たなかったような男ではあるけどな、華恋を愛しとったって気持ちには全く偽りはないんや。
華恋が「俺が生きててくれて嬉しい」って言うてくれたんもほんまに嬉しかったんや。ありがとう。
それと最後に、華恋…俺は隣にはもう居てあげられへんけど、華恋はまだ若い。
華恋が忘れたければ俺のことは忘れてくれええ。
ただ１つだけ頼む。
どうか幸せになってくれ。』
「っ……」
大粒の涙が更にポタポタととめどなく零れ落ちた。
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ひなえ(プロフ) - みぃさん» はじめまして！ありがとうございます！ＢはＡ、Ｃとは違い報われなかった片思いを引きずっているちょっと影がある女性として書いていますので、喜んで頂けたのなら幸いです😆 (12月30日 6時) (
レス) id: a16a1e4961 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - の、野田の兄貴が...めっちゃいい！ なんかちょっと切なくてめっちゃ好きです〜！！ (12月30日 3時) (レス) @page29 id: 8a88aac5da (このIDを非表示/違反報告)
ひなえ(プロフ) - ゆずさん» ありがとうございます！私の一番の推しは一条の兄貴です😊産後にバグ大を知ったキッカケでもありましたので☺️ (12月14日 21時) (レス) id: a16a1e4961 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 新作おめでとうございます！以前から気になっていたのですがひなえ様の推しキャラって誰なんでしょうか？😌 (12月14日 21時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひなえ | 作成日時：2023年11月28日 1時
