２ ページ16
父親「おぉこんにちは！お嬢ちゃんお名前は？」
「清水真美です！」
父親「真美ちゃんかぁ、何も無いけどゆっくりしてってな」
親父は真美を連れて行くと何やニヤニヤして
父親「丈一郎、あんな可愛い子連れてくるなんて父ちゃん感激やー！娘ができたみたいやで」
丈一郎「何言うてんねん父ちゃん！」
親父は俺と真美が遊んどる姿を何ややけに楽しそうに見とったなぁ。
あん時は俺も子供やったから何やよう理解出来んかったけどな…
それから親父が死に、俺が施設に引き取られてからも、真美との関係は途切れず中・高一緒やった。
高校に上がる頃には真美の気性の荒さは子供の時と比べたら比較的落ち着いてきとったが、それでも舐められたら殴っとった。
せやけど成長するにつれて真美が明らかに負けとる事が増えた。俺がそれを助けに入ることが増えたんや。
城戸「真美、大丈夫か？」
「…うん…」
子供の頃ならばともかく、腕力や握力、滅多なことがない限り、生物学上女やから力は弱いし、真美はかなり小柄や。せやから無理もなかった。
「…たら…」
城戸「？」
「私が男の子やったらもうちょい強かったんかな…？もっと体が大きかったら、手が大きかったら…勝てたんかなぁ…？」
そう言って真美は初めて俺の前で堪えきれず大粒の涙をポロポロ零して泣いたんや。
俺はそれに答えを返す事は出来んかった
城戸(…これからは俺が守らなあかん)
「あたしはあたしが仲良うしたいからするだけや」…あの言葉が嬉しかったから、救われたから、今度は俺が真美の笑顔を守ったる。
そう決意して、俺の胸の中に真美を閉じ込めて、泣きやむまでそうしてることしか出来んかったんや。
その時に俺は気付いたんや、「ああ、俺はこいつが好きなんや」ってな。
せやけど気持ちを伝えられんまま、高校生活も残り１年に差し掛かった頃、浅倉と出会った。
基本的に喧嘩三昧やったし、時には年下やからって浅倉に甘い事をちょっと妬ましく思ったこともあった。
せやけど、真美の我儘に付き合わされて３人で花火大会に行ったり、真美を後ろに乗せてチャリでニケツしてたら追っ掛けてきたパトカーから逃げ回ったり…とんだ悪餓鬼やったけど楽しい時間やった。
せやけど時間いうんは残酷や。楽しい時間ほど過ぎるのが早く感じてまう。それは卒業を間近にした時…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 49人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
虹(プロフ) - 最高です！残りのリクエスト作品も楽しみに待ってます🎵 (2023年2月4日 17時) (
レス) id: 98cf45a8ee (このIDを非表示/違反報告)
里奈 - わかりました！楽しみに待っています(`･ω･´)b (2023年2月1日 7時) (レス) id: c710d5b64e (このIDを非表示/違反報告)
ひなえ(プロフ) - 里奈さん» リクエスト確立した順なので、里奈様が先ですが、その前の方が沢山いらっしゃるのでお時間掛かってしまいます…😣申し訳ないです (2023年2月1日 7時) (レス) id: a16a1e4961 (このIDを非表示/違反報告)
里奈 - リクエスト順は悠様と私どちらが先になりますか？ (2023年2月1日 7時) (レス) id: c710d5b64e (このIDを非表示/違反報告)
里奈 - 城ヶ崎と幹部全員の登場お願いします。 (2023年2月1日 7時) (レス) id: c710d5b64e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひなえ | 作成日時：2023年1月9日 3時
