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浅倉「城戸の兄貴、わざわざ仕事中に口説くなんて…」
咎めようとしたのだろうが、浅倉はその口をそのまま噤んだ
そこで浅倉は初めてAをまともに見た。
浅倉(……めっちゃ美人やんけ…)
浅倉が口を開けてポカンとする様子に城戸は笑う。
城戸「俺を咎めようとしたんちゃうんかいな。」
車外へ出てから襲い掛かってきた男達を車の中に放り込み、扉を閉めた。
すると水色の髪の男は少し怒ったような顔で話し始めた。
浅倉「抜け駆けしないでくださいよ、兄貴」
城戸「おぉ、なんやぁ浅倉妬いたんかいな?」
「あ、あの…アンタら一体何もんなん…?」
城戸「おお、そうやった。俺は天王寺組、城戸丈一郎」
浅倉「俺は浅倉潤。あんた…」
「え…?」
浅倉はAの顔をじっと覗き込んだ。
浅倉「…涙出とるやん、震えとるし…怖かったんやろ?」
「っ…」
城戸「もう怖がらんと、俺らが来たからにはもう安心や」
浅倉「美人が台無しや。泣くなや」
そう言って浅倉はAの目尻の涙を指先で拭った。そして城戸はその行動を面白くなさそうに見つめる。
城戸「それにしてもお洒落さんやね、どこか向かうところやったんか?」
「…新しく出来た手芸用品店に」
城戸(すごい女子力やな…)
浅倉「それなら向こうや、着いてき」
「えっ」
浅倉はAの手をとって歩き始めた。
「あの、道教えて貰えたらそれで…」
Aの言葉を遮るように城戸は肩にそっと手を置く。
城戸「さっきみたいなアホはこの辺はぎょうさんおる。一緒におったほうが無難やで。せやから安全な場所まで送ったる」
「…あ、ありがとうございます…」
その後辿り着いた手芸用品店は随分とファンシーな見た目をしており、少し気恥ずかしい気持ちで城戸と浅倉はAを待っていたそうな。
「…あの、本当ありがとうございました。せやけどもうここからは帰れますから…」
城戸「ほんま?じゃあ連絡先教えてーな」
浅倉「俺も」
「えぇっ!?」
当然驚いたAは流石にそれは…と言いかけたが、
浅倉「嫌とは言わさへんで」
城戸「ええやん…な?」
2人に迫られて連絡先を交換したそうな。
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ひなえ(プロフ) - 蘭さん» 喜んで頂けて良かったです!またお願い致します😆 (2023年1月9日 8時) (レス) id: a16a1e4961 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - ありがとうございました!(^^)!本当に素晴らしいお話にしてくれて感激です!これからもこの作品を応援していきます!またリクエスト募集の時はよろしくお願いいたします! (2023年1月9日 6時) (レス) @page50 id: e96f393873 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 本当ですか!ありがとうございます、それでは楽しみに待っています! (2023年1月8日 6時) (レス) id: 8aedf850ca (このIDを非表示/違反報告)
ひなえ(プロフ) - 蘭さん» ギリギリこちらに入りますので大丈夫ですよ😄 (2023年1月8日 6時) (レス) id: a16a1e4961 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 出来ることなら私のリクエスト作品をこの6作目に載せることは出来ますか?更新が楽しみで待ち遠しいです!無理なら大丈夫です💦あっ、急かしているつもりは一切ありませんので💦 (2023年1月8日 6時) (レス) id: 8aedf850ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひなえ | 作成日時:2022年12月18日 19時