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「あっ…！兄貴、手当てでしたら私が…！」
海瀬「はぁっ！？」
海瀬はその言葉に当然驚いた。
海瀬(なんで啖呵切った俺を手当てすんだよ！？この空気で手当てしますとか正気かこいつ！？)
「だって…絶対ご自分じゃやりにくいじゃないですか」
海瀬「…何言ってんだお前…」
激しく動揺する海瀬を他所に救急箱を奪い取ると、有無を言わさず手当をしていく。
海瀬は「いいっつってんだろ！離せや」と言ったがAが「兄貴不器用なんですから」と、頑なに譲らず手当てをした。
「出来ました」
海瀬「…おう…。何だお前、手当てしたのを理由にシノギがどうのだの言うつもりじゃねぇだろうな？」
海瀬は分かっていた。Aは何かをしたんだから〜等と恩着せがましい事を言うような性格ではない。
「そんなこと言いませんよ…でも」
海瀬「あぁ？」
「私、ずっと、いつまでも信じて待ってますね。兄貴が昔の海瀬の兄貴に戻ってくれること」
そう言って優しく笑ったAの顔を割りと至近距離で見た海瀬は耳が熱くなった。
海瀬「…くだらねぇ！」
勢いよく立ち上がり、バン！と音を立てて扉を閉めて部屋を立ち去る。
Aはその後ろ姿を寂しげに見送った。
海瀬(何も分かってねえ奴が分かったような顔しやがって！)
ズカズカと暫く歩いた先で左手拳で壁をドン！と殴る。
本当は海瀬も元の任侠を重んじる極道に戻りたかった。しかし、一度親父の指示とはいえ啖呵を切っている以上、引くに引けなかった。
そしてその理由の中に、まさか啖呵を切った相手である久我がAと同期だからと距離感が近いことに嫉妬して
海瀬(…あいつ…久我の事好きなのか…？)
そんな風に考えて、それでより久我に執拗に辛く当たってしまう…等と恥ずかしくて口が裂けても言えたものではない。
勿論、汚いシノギに手を染めている自分よりも…と諦めようとしたこともあった。
しかし、なかなかそれも出来ず、更に久我と殴り合った後、久我だけでなく自分にも平等に手当をして、その上微笑んだAに対しての想いは膨れ上がっていた。
海瀬(お前にとっちゃ嫌な兄貴のはずだろうが…)
そんな時シノギの契約先から電話が掛かってきた。
海瀬「……」
海瀬は画面を少し見つめてから出た。
海瀬「あー…はいはい。…はい、あーその話だが…」
なかったことにしてくれ、と密かに１件だけシノギを辞めたのはもう暫く後に判明することになる。
〜カレシ〜 和中 （楓様リク）※名前変更可にしてあります！→←〜素直になれなくて〜 海瀬 （ゆず様リク）
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ひなえ(プロフ) - 蘭さん» 喜んで頂けて良かったです！またお願い致します😆 (2023年1月9日 8時) (
レス) id: a16a1e4961 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - ありがとうございました!(^^)!本当に素晴らしいお話にしてくれて感激です！これからもこの作品を応援していきます！またリクエスト募集の時はよろしくお願いいたします！ (2023年1月9日 6時) (レス) @page50 id: e96f393873 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 本当ですか！ありがとうございます、それでは楽しみに待っています！ (2023年1月8日 6時) (レス) id: 8aedf850ca (このIDを非表示/違反報告)
ひなえ(プロフ) - 蘭さん» ギリギリこちらに入りますので大丈夫ですよ😄 (2023年1月8日 6時) (レス) id: a16a1e4961 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 出来ることなら私のリクエスト作品をこの6作目に載せることは出来ますか？更新が楽しみで待ち遠しいです！無理なら大丈夫です💦あっ、急かしているつもりは一切ありませんので💦 (2023年1月8日 6時) (レス) id: 8aedf850ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひなえ | 作成日時：2022年12月18日 19時
