ヒューマンバグ大学短編集４！ (ページ46)

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続きですページ46

Aは戦闘能力こそないが、優秀な秘書だ。
事務業務ならば誰よりも仕事が早く、異常なまでの聴覚が何かと仕事に生きることも多い。そこを買われて城ヶ崎に雇われたAを羅威刃の秘書だから、と狙う人間もいてもおかしくない。
だからこそ無闇矢鱈と事務所の外へは出ないようにしていたので、東雲としては一言言わないわけにもいかなかった。

秋元「無事戻ってきたんだし見逃してよ。それより東雲ちゃん、どうしたのその箱」

城ヶ崎「それは俺と東雲からのプレゼントだ。A。」

秋元「ぅわっ」

城ヶ崎「時に秋元…無闇にAを連れ…「は、ハロウィンのお菓子を買ってもらいに…すみません城ヶ崎さん…！」」

秋元「え、Aちゃん…」

この行動には秋元、東雲、城ヶ崎も驚いた。

城ヶ崎「…ふん、そういうことならまあいい。冷蔵庫に入れておく。どれか選んで食べろ。」

城ヶ崎がそう言うと東雲が箱の中身をAにサッと見せる。

「わぁ、かわいい！」

その中にあったのは有名洋菓子店のハロウィン仕様のカップケーキだった。

「この店のって、数量限定ですぐ売り切れるやつじゃないですか…！どうしたんですか？これ」

城ヶ崎「簡単なことだ、事前に作っておくよう店側に連絡しておいた。お前達も好きなものを選んでいい。」

そう言って立ち去る城ヶ崎と東雲の後ろ姿を見送った後、

秋元(Aちゃんにはしょっちゅうお土産買ってくるなぁこの人…Aちゃん嬉しそうだと城ヶ崎さん機嫌いいし…)

小湊「へーAちゃんこういうの好きなんだ？」

「わあっ！！？」

突然音も立てずにヌッと顔が現れAは酷く驚いた。

秋元「あ、おつかれ小湊ちゃん」

「圭一くん！いつから居たんですか！？」

小湊「いつからだと思う？」

小湊のニコニコと変わらない表情の裏側にあるドス黒い雰囲気と、Aが誰と会ったときよりも嬉しそうな顔を秋元は見逃さなかった。

秋元(…圭一くんって…あーあ…俺勝ち目ないじゃん、これ。流石に痴話喧嘩に巻き込まれるのは御免かなぁ…)
秋元「俺高城さんと飯行ってくるから、またねーAちゃん」

「あ、はい！お菓子ありがとうございました！」

そう言って無邪気に手を振るAの手を小湊の片手が抑える。

小湊「ハロウィンだもんねえ、お菓子貰えたんだぁ」

「はい。圭一くんも後で一緒に…」

小湊「Trick or Treat？って言うんだっけ？」