ヒューマンバグ大学短編集４！ (ページ42)

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続きですページ42

「だって…威圧すると、お料理は美味しくなるって聞いたんです…だから兄貴達ならきっとすごい威圧を…って思いまして」

全員「…」

つまり、Aは「圧力鍋で圧力をかけて調理する=美味しくなる」を「圧力をかける=威圧する」だと勘違いしていたってわけだ。
これにはその場にいた全員が脱力した。どんだけ天然なんだよ、こいつは。

久我「いや、あのなA」

「？」

俺が訂正しようと口を開くと仙石の兄貴がそれを阻んだ。

仙石「まあ良いじゃねぇか虎徹。可愛い舎弟の頼みだ。センスのある威圧をしてやろう。」

久我(仙石の兄貴…笑い堪えるのに必死じゃないですか…！)

一条「そうだな…良いじゃねぇか、虎徹。」

久我(一条の兄貴まで悪ノリを…！)

まあ、この二人は特にAに甘い。面白がってる所もあると思うが…。兄貴達がこう言うのなら訂正もしなくてもいいだろう。

そして仙石の兄貴、一条の兄貴、Aが少しの間牛丼をガン飛ばし始める。
兄貴達のやっていることなので俺も意見出来なかったんだが…その場に五十嵐の親父が来るまで舎弟達は異常な空気にビビって近寄れなかったらしい。

まあその後すっかり冷めちまった牛丼を皆で食べたわけだが。一条の兄貴が誂うつもりで

一条「美味かったか威圧たっぷりの牛丼は」

「はい！ありがとうございました！威圧しなかった牛丼との違いはイマイチ分かんなかったですけど…美味しかった気がします。…舌が肥えてる人ならわかるんでしょうか…」

五十嵐「威圧で味が美味くなるわけねぇだろ！」

このあと、黙っていられなくなった親父がキッチリ威圧ではなく圧力鍋を使った圧力調理だのの下りを教え、誤解は解けた。

嗚呼そうそう、その後判明したんだが…

「お花は褒めると綺麗に咲く、お野菜は声を掛けたりすると美味しくなるって言うじゃないですか？それと似たようなことかなって思ったんです。」

と、肩を落として言ったAに

高砂「威圧しても美味しくはならないけど、今日のお昼は皆特に美味しく食べれたのよ？」

「え…？」

高砂「食事は楽しく大勢で食べた方が美味しいじゃない。」

ってフォローがあってAに笑顔が戻って、その場がまた和んだ。まあ色々あるが…お前はそのままでいてくれよ。

〜おまけ〜

高砂「Aちゃんは天然さんだから一緒にいて楽しいわ」

「えっ？私、病院で産まれてますよ？」

全員(最早天然記念物)