ヒューマンバグ大学短編集４！ (ページ41)

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〜保護対象〜　京極組/ギャグ/愛されページ41

※誰とも交際していない設定です

俺の名前は久我虎徹

「…」

久我「何してんだ？お前…」

事務所の飲食スペースで何故か牛丼を睨み付ける舎弟を不審がる武闘派の極道だ。

極道にとってもあるあるなのだが、月末が近付くと経理の関係で忙しくなり、構成員は事務所に缶詰になるためピリピリしている。
しかし、俺が禄を食む京極組にはたった一人、女性の武闘派構成員、AAという舎弟がいる。
一族代々極道の家系で育ち、更に一条の兄貴に叩き上げられた謂わば京極組のサラブレッドだ。

そんな経歴のAは黒いセミロングヘアに、程よく日に焼けた白い肌、目鼻立ちも整い、例えるなら犬のような顔をしている。
まさに清楚な女の子、というのを具現化したような女性だ。

実は彼女のお陰でストレスフルな月末を乗り切れるっていう者も多くいる。
今回はそんなとある月末の日の話をしよう。

ある日、昼食をとりに一条の兄貴と飲食スペースに向かうと先にAが座っていた。

久我「ようA」

「あ、一条の兄貴に、久我の兄貴！お疲れ様です！」

どういうわけか賄いの某チェーン店の牛丼を睨みつけていたんだ。

一条「どうしたの牛丼冷める早く食え」

「実は…食べる前に少しお願いがありまして。兄貴達が来ないか待ってたんです。」

久我「ん？なんだ？」
久我(珍しいな…)

一条「可愛い舎弟の頼みだ、聞いてやるよーん」

「威圧して頂きたいんです。」

一条/久我「…ん？」

今なんつった？威圧してほしい？

仙石「おお、お疲れ」

「あっ仙石の兄貴、お疲れ様です！」

仙石「おう、A灰皿よこせ。」

「はい。」

仙石の兄貴はソファに腰掛けると、タバコに火をつけながら俺たちの方に視線をやる。

仙石「お前ら何ぼっ立ってんだ？」

久我「え、あの…」

「仙石の兄貴にも是非お願いしたいのですが…」

仙石「ん？」

「威圧して頂きたいんです。」

仙石「…ん？」

あの現実主義の仙石の兄貴が素っ頓狂な声を上げる。まあ、そうなるわな。
俺や兄貴達は舎弟だから、というのもあるが、Aを実の妹のように可愛がっている為、お願いは叶えてやりたい。だが…言っている意味が分からない。それにそんなことやりたくねぇ。

仙石「おいおいA…センスなさすぎだぞ。」

そして何故か首を傾げるA。いや首を傾げたいのは俺達なんだが…。

一条「いや、あのな…」