155話 ページ21
ブレバリーハイスクール 某教室
「A、トーナメントが発表されたってさ。」
『分かった、ありがとうレオ』
Aは伸びた髪の毛を一つに結びなおし、ブレバリーハイスクール指定体育着のチャックを上げる。
教室には約１年間共に過ごした仲間たちに担任のヘレン、
校長先生が見送りのために足を運んでくれた。皆に挨拶をしていると、ロゼがモニターから離れ合図をした。
「今、このモニターと体育祭会場のモニターを繋いだわ。走って飛び込めば0.5秒後には現場に到着よ。」
『ありがとう。』
そう言ってもう一度皆を見回す。そして深呼吸をしてモニターを見つめる。
すると背中に温もりを感じて思わず振り返った。
「…A、本当にあなたに会えて良かった。」
体を向けるとロゼは一方後ろに下がり、目を擦った後元気に顔を上げる。
「その体育着、凄く似合ってる。Aはもうブレバリーの一員で、ブレバリーの代表として会場に行くのよ！…負けたら許さないから！」
ニッと笑うと、ロゼの後ろにレオが立って軽く肩に手を置く。
「俺も、Aに会えて良かった。日本でも有名になるくらい大物になってやるから楽しみにしてろ。」
今までとは違うレオの本気の表情に、Aはしっかりと頷く。
『２人ともありがとう、恥じない試合をしてきます！』
そう言ってまっすぐ見つめるAの瞳は、とても綺麗だった。
静まり返った教室、あの堂々とした姿に何度憧れを抱いたことだろうか。
「…いつかあなたを越える。」
そう言ったロゼの瞳もまた、まっすぐ捕らえた目標に向かって輝いていた。
――――――――――――
水分を多く含んだ独特の空気。
『(あぁ、帰ってきたんだ。)』
会場に足をつき顔を上げると、大きな歓声が上がる。
目の前で起こった出来事にプレゼントマイクは興奮して叫びまくっており、
それさえも懐かしいと感じてしまうが、生憎浸っている暇はない。
「では早速いってみようじゃねぇか！！スターーーーーート！」
より大きくなった歓声に相手が思わずよろめく。
『(ここは１発で決めたいな。)』
個性を発動させようとすると、ロゼの言葉が浮かぶ。
そして構えていた指を下ろし、姿勢を低くする。
『(私はブレバリーの代表、)』
相手が怯んでいる隙に腕を振り上げ体制を作る。
『(ちょっと派手にやらないと…)』
刹那、地鳴りと共に強烈な風が観客席を襲い、目をやると対戦相手は気を失って場外へ。
『ね。』
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にのに - ご結婚だぁぁあ (2020年9月14日 10時) (
レス) id: 85146adaec (このIDを非表示/違反報告)
MAKEOVER(プロフ) - ハゲ！ばか！さん» ありがとうございます！嬉しいです＾＾ (2020年3月25日 22時) (レス) id: 6f5c55dffc (このIDを非表示/違反報告)
ハゲ！ばか！ - 大変よいですね！ (2019年11月16日 20時) (レス) id: 16f3197883 (このIDを非表示/違反報告)
MAKEOVER(プロフ) - 夢桜さん» 応援ありがとうございます！最初から読んで頂いてるなんて凄く嬉しいです＾＾！ラストスパートですので、完結までお付き合いいただけると嬉しいです！ (2019年8月28日 0時) (レス) id: 6f5c55dffc (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - ひえぇ！！まさか2年の体育祭を見れるとは思いませんでした！！最初から読ませて頂いてます！とても内容などが好きです！！これからも無理はせず頑張って下さい！！ (2019年8月26日 13時) (レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MAKEOVER | 作成日時：2018年7月8日 14時
