68話 ページ24
その表情を見て、俺はこの人なら大丈夫だと感じた。
するとタタタッと軽い足取りが聞こえそちらを向くと、沢山の花を摘んだAがいた。
『これ！消太お兄ちゃんにあげる！』
健気で、真っ直ぐで、優しい、太陽みたいな女の子。
もしお前が辛い目にあった時、今度こそ俺が守ってやる。
その思いを込めてありがとう、と頭に手を置いた。
「これ、花のお礼。」
『え！いいの！！？』
Aの手には色々な種類が入っているドーナツの箱。
「あぁ、元気でな。」
『うん！ありがとう、“またね！”』
そういってAは車へ、俺は病院へ向かった。
「サンキュー！消太！！俺が頼んだドーナツはどうした！？」
「あげた。」
「え」
――――――――――
―――――
――
「おいイレイザー、思い出に浸ってるとこ悪いが」
「浸ってない」
「いや今」
「浸ってない」
「まぁいい！もうそろそろ都築と轟の決着が着きそうだぜ！」
その言葉を聞いて競技場を見てみると、明らかにぶっ倒れそうな轟と
余裕そうなAの姿があった。
「(お前はあの後、ちゃんと泣いたのか。あの時からずっと、感情に蓋してんじゃねぇのか。)」
「っクソ！！」
『どうしたの轟君！！左、使わないの？』
どんな攻撃を仕掛けても、ことごとくAに分解される。
同じ位力を使っているはずなのに、Aは疲れているような素振りがない。
一方の轟はまだ迷っているような、そんな表情をしていた。
『轟君。』
凛と耳に通る声に、思わず顔を上げる。
『全力を出せ、なんて私に言う資格ないよ。でも
“自分の全部使わないと勝てない奴がいる”ってこと忘れないでね。』
「…！！！」
そう言うとAは一気に距離をつめ、空気中の分子を使ってパンチと共に
爆破を食らわせる。
咄嗟に氷で凌いだ轟だったが、瞬時にもう一発さらに威力が強い爆破を仕掛けられ、
氷と共にぶっ飛ばされた。
そして爆風によって舞い上がった砂煙が消える――
[と、轟場外！都築A決勝進出！！！]
競技場内の盛り上がりは最高潮に達した。
「すげぇな都築！！勝っちまったよ！」
「えぇ、凄すぎるわ。」
皆がそう言いながらもう一度ステージに視線をやると、Aがこちらを見ている。
そしてゆっくりとこちらを指差した。
その先に居たのは…
「面白れぇ…！」
興奮に満ちた笑みを浮かべる爆豪勝己だった。
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それいゆ(プロフ) - 風速100�辰気�» 楽しんでいただけて幸いです！これからも少しずつですが更新していくので良かったら見ていってください＾＾ (2017年9月30日 18時) (
レス) id: 6ca5e17515 (このIDを非表示/違反報告)
それいゆ(プロフ) - 海苔巻さん» ありがとうございます＾＾とても嬉しいです＾＾！頑張ります！ (2017年9月30日 18時) (レス) id: 6ca5e17515 (このIDを非表示/違反報告)
風速100��(プロフ) - オチが誰になるのか考えながら楽しく読ませていただいてます！これからも更新頑張って下さい(^ ^) (2017年9月9日 20時) (レス) id: 345fc05a24 (このIDを非表示/違反報告)
海苔巻(プロフ) - このお話本当に大好きです！更新頑張ってください！! (2017年9月4日 21時) (レス) id: f9e32566f1 (このIDを非表示/違反報告)
それいゆ(プロフ) - 神楽と来夏さん» ありがとうございます＾＾そう言って頂けて嬉しいです！ (2017年8月26日 19時) (レス) id: 6ca5e17515 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MAKEOVER | 作成日時：2017年4月9日 15時
