47話 ページ3
日も沈みかけた頃、Aはゆっくりと玄関を開ける。
切島からプレゼントを貰ったあとは体育祭への意気込みやら将来の話をしながら帰路に着いた。
終始楽しんでいたAは自分の足取りが軽かったのにも気が付かなかった。
『ただいま』
「おかえり〜！遅かったわね。勝己くん来てるわよ。」
『あ、そうなんだ。』
Aはローファーを揃えると２階へと上がって行く。
部屋のドアを開けると勝己が床に座って山積みにしてあった法律の本を読んでいた。
気配で気がついたのか視線だけこちらに向けた後、本を閉じて顔を上げた。
「随分と遅いお帰りじゃねぇか。」
『？あ、もう７時だったんだ。』
Aは部屋に掛かってた時計を見て少し目を見開く。
「時間も気にならねぇくらい楽しんできたのかよ。」
『うん、楽しかったよ。』
その返答に勝己が思わずムッとした顔をする。
Aはそれに気がつかず、勝己の横を通ってバックを降ろす。
そして中身を一通り出した後に振り向き、不機嫌になっていることに気がついた。
『ど、え、私何かした？もしかして蹴っちゃった？』
勝己に近づいてしゃがみこむと、視線が交わる。
「…お前、クソ髪のこと好きなのか。」
唐突過ぎて思わず目をぱちくりさせてしまうA。
でも何故か冗談には見えない真剣な顔つきだったため、取りあえずその問いに答えることにした。
『好きだよ、でもこの気持ちは恋愛じゃないかな。』
「そうか。」
勝己は返答を聞いて少し晴れたような顔をしてそう小さく呟いた。
が、すぐにはっとしてまた眉間に皺を寄せる。
「つか『この気持ちは』って、お前好きな奴とかいたのかよ。」
その言葉にAは思わず目を逸らす。
『……さぁ？』
勝己はAの右頬を軽くつまみ、自分に意識を向かせる。
「おいどいつだ吐け。」
この状況、逃げられない。Aはつねっていた勝己の手に自分の手を添えて
頬から離したあと、少し頬を紅くして呟く。
『…好きになったこと、ないよ。でも中学の時、友達が教えてくれたの。
好きな人といるとドキドキして、少しでも可愛くありたいって思うんだって。』
目を逸らして恥ずかしそうに呟く姿に勝己は制御が出来なくなった。
『！！え、どうしたの…？』
気がついた時にはAの体を包み込んでいた。
愛おしくて、たまらない。
「お前、それ他の奴には絶対言うんじゃねぇぞ。」
『え、やっぱり引かれちゃうかな…』
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それいゆ(プロフ) - 風速100�辰気�» 楽しんでいただけて幸いです！これからも少しずつですが更新していくので良かったら見ていってください＾＾ (2017年9月30日 18時) (
レス) id: 6ca5e17515 (このIDを非表示/違反報告)
それいゆ(プロフ) - 海苔巻さん» ありがとうございます＾＾とても嬉しいです＾＾！頑張ります！ (2017年9月30日 18時) (レス) id: 6ca5e17515 (このIDを非表示/違反報告)
風速100��(プロフ) - オチが誰になるのか考えながら楽しく読ませていただいてます！これからも更新頑張って下さい(^ ^) (2017年9月9日 20時) (レス) id: 345fc05a24 (このIDを非表示/違反報告)
海苔巻(プロフ) - このお話本当に大好きです！更新頑張ってください！! (2017年9月4日 21時) (レス) id: f9e32566f1 (このIDを非表示/違反報告)
それいゆ(プロフ) - 神楽と来夏さん» ありがとうございます＾＾そう言って頂けて嬉しいです！ (2017年8月26日 19時) (レス) id: 6ca5e17515 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MAKEOVER | 作成日時：2017年4月9日 15時
