未来からの贈り物 ページ5
シウ「それにしてもこの子、ルハンにそっくりだな。最初ルハンの子供かと思ってビビったよ」
床に座ってAと遊んでいたら、先にメイクを終わらせたらしいミンソクがそう話掛けてきた。
ミンソクなら、本当のこと相談してもいいかな。特に口が堅い男だし...。
「ミンソガ...実は、Aは僕のはとこじゃないんだ。
知らない子なんだよ。起きたら横にいたんだ」
シウ「はっ!?どういうことだよ?」
猫目がまん丸に開かれる。
「わかんない。鍵はチェーンまでしっかり閉められてたのに、朝起きたらこの子が家の中に居たんだよ」
シウ「チェーンもかかってたってことは、赤ちゃんを置いて行った人はまだ中にいるってこと?」
シウちゃんはAの顔への攻撃を上手く避けながら、真剣な面持ちで考えてくれる。
「でも、誰もいなかった」
シウ「それって、何?ホラー?」
ミンソク。実は、一つだけ心当たりがあるんだ。
タオ「ヒョン、僕にも抱っこさせて〜」
落とすなよ、と言ってタオにAを受け渡す。
うっひゃー可愛い、とタオが興奮した声を出す。
シウ「警察に渡したら?お母さん探してるかもしれないし」
ひっそりとミンソクは囁く。
「でも僕がそんなことしたら大騒ぎになるだろ」
シウ「そっか...」
...言ってもいいかな。
「もしかしたら...この子は僕の未来の娘かもしれない、と思うんだけど」
シウ「馬鹿。時空を越えてやってきたってわけ?冗談言うなよ〜....って、え?ルハナ本気で言ってるの?」
こく、と頷く。
シウ「...そんなこと、あるわけ...でもまあ、あり得ないほどそっくりだからな...」
「でしょ?あの子に対する愛情が当たり前のように出てきて、何かしてあげなくちゃってなってさ。これは何かあるなって思ってて」
シウちゃんはうーん、と唸る。
シウ「でもあまりに非現実的...」
その時、タオの痛ってー!!という声が響いた。
タオ「ヒョン!助けて!!Aちゃんがピアス取ろうとするの!」
「そんな揺れるピアスするからだよ。赤ん坊が興味持たないわけないだろ」
タオ「溜め息ついてないで!早く!
やめて〜、耳千切れそう!」
A「あう!!」
Aは銀色のゆらゆらするピアスに興味津々で、鼻息荒く興奮している。
「Aちゃん、」
僕がそう言うと、さっとこっちを向いて大人しく僕の腕の中に収まった。
こんなに懐いていて、他人の子なんて思えない。
きっと時を超えて僕に会いにきてくれたんだよね?
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かのか(プロフ) - おもしろい!スゴく良かった!2章読んできまーす! (2015年7月6日 8時) (レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
ようこ(プロフ) - べっちゃんさん» べっちゃんさん、コメントありがとうございます!短編の時から、とは彼に恋しても無駄時代からですね(;゜0゜)大変です!そんな前から読んでくださっていたなんて、感謝感激雨あられです(≧∇≦)ありがとうございます!! (2014年7月18日 20時) (レス) id: 35ef913cfb (このIDを非表示/違反報告)
ようこ(プロフ) - ヒロンさん» こんばんは!お返事遅くなってしまってごめんなさい(;_;)2章の方、ゆっくりですが更新しておりますので、よかったら訪れて下さいね( *`ω´) (2014年7月18日 20時) (レス) id: 35ef913cfb (このIDを非表示/違反報告)
べっちゃん(プロフ) - 第一章 完結おめでとうございます!短編のときから読ませて貰ってました!これからもファイティン! (2014年7月13日 12時) (レス) id: 1623f1ded7 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロン(プロフ) - ありがとうございます☆すっごく楽しみにしていますp(^-^)q更新頑張って下さいね♪ (2014年7月13日 9時) (レス) id: 0719d3023f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ようこ | 作成日時:2014年5月1日 17時