二度寝は時に牙をむく ページ33
「えっ！10時15分！！」
携帯に表示された数字を見て驚く。
10:30に最寄り駅前でバンに乗せてもらう予定なのに、遅刻したらどうしよう！
ああ、朝早くにAが起こしてくれたのに、その後二度寝しちゃったからだ。
布団を蹴り上げて、とりあえず洗顔して、食卓の上に置いてあったお皿にラップをかけ、それを自転車のカゴに入れる。
テーブルに置き手紙らしものがあったので、ズボンのポケットに突っ込んだ。
パジャマのまま、サンダルを履いて、自転車で今までにないくらいの全力疾走をした。
シウ「...で、頭ぼっさぼさなんだ」
「そーいうことです」
無事に迎えのバンに乗り込み、そこでAの作ってくれたサンドウィッチを口に放り込む。
タオ、やめて。その欲しそうな顔。
「欲しいって言ってもあげないから！」
そりゃあ、美味しそうな匂いが車に蔓延してるけど。
タオ「...いいじゃん一切れくらい...」
「ダメったらダメ！タオ宿舎で朝ご飯食べてきたでしょー？」
タオ「あれだけじゃ足りないー！」
むぅ、と頬を膨らませたタオ。
チェン「ご飯3杯とおかずその他諸々をたいらげた人がよく言うよ」
「タオ、朝からそんなに...太るぞ」
シウ「俺がダイエットで我慢してる横で！！」
キッとミンソガの目がタオを睨む。タオは怯む素振りも一切見せず、拗ねた顔をし続ける。
タオ「美味しいんだもーん」
僕が最高に美味しいサンドウィッチを食べ終わった頃には、皆寝たり携帯を触ったりと自分の世界に入り込んでいた。
そっとポケットの中から紙を取り出して、手のひらで広げる。
急いで取ってきたからか、ズボンの中でしわしわになっちゃった。
『オッパへ
気持ち良さそうに二度寝してたから、起こさなかったけど、時間大丈夫？毎日遅くまでお仕事お疲れ様。
朝ご飯にサンドウィッチ作りました。時間があったら食べてね。
今日は病院に行くので、遅くなるかもしれません。準備できそうにないから、外でお夕飯食べてきて！
お仕事ファイティン！』
置き手紙ね...。
子供の時、熱を出して寝込んでいた朝、仕事に行った母が残して行ってくれたことを思い出した。
やっぱり、幾つになっても嬉しいものだな。
無意識に頬が緩む。
シウ「え...これAちゃん？今何才なの？」
「昨日は17だったかな」
シウ「ルハン...手え出してないよな？」
おいおい。何言ってんだ、友よ。
「1歳から見てるんだよ？ありえないって」
ははっ、と僕は笑い飛ばした。
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かのか(プロフ) - おもしろい！スゴく良かった！２章読んできまーす！ (2015年7月6日 8時) (
レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
ようこ(プロフ) - べっちゃんさん» べっちゃんさん、コメントありがとうございます！短編の時から、とは彼に恋しても無駄時代からですね（；゜０゜）大変です！そんな前から読んでくださっていたなんて、感謝感激雨あられです（≧∇≦）ありがとうございます！！ (2014年7月18日 20時) (レス) id: 35ef913cfb (このIDを非表示/違反報告)
ようこ(プロフ) - ヒロンさん» こんばんは！お返事遅くなってしまってごめんなさい（；＿；）2章の方、ゆっくりですが更新しておりますので、よかったら訪れて下さいね( *｀ω´) (2014年7月18日 20時) (レス) id: 35ef913cfb (このIDを非表示/違反報告)
べっちゃん(プロフ) - 第一章 完結おめでとうございます！短編のときから読ませて貰ってました！これからもファイティン！ (2014年7月13日 12時) (レス) id: 1623f1ded7 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロン(プロフ) - ありがとうございます☆すっごく楽しみにしていますp(^-^)q更新頑張って下さいね♪ (2014年7月13日 9時) (レス) id: 0719d3023f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ようこ
| 作成日時：2014年5月1日 17時
