席とりゲーム ページ15
なんでアッパって呼んでくれないんだ。
僕は不思議に思いながら、パン屋でおかずパンを選んでいた。
一番カロリーを摂取できるのはカレーパン...でもツナマヨパンも捨て難い。
それにしてもAのいない我が家は静かで、変な感じだった。
まだ身長の小さいAの後ろ姿は、まるで赤いランドセルに足が生えて歩いているかのようだった。
だけど、ちょっと前までランドセルとほぼ同じ大きさだったんだよ？子供の成長を感じるというのは、実に感慨深い事だ。
結局、王道サンドウィッチを買って、僕は自転車に跨った。好きな音楽を聴いて、歌いながら風を切る。
まるで夏かと思う位の陽射しが照りつける。腕が日焼けしちゃうの、嫌だな。
クリス程では無いが、芸能人だから、それなりに肌には気を遣う。
自転車だと速くてよく顔が見えないから、熱狂的ファンに追いかけられることもない。気楽な旅だ。
Aが僕のことをアッパって呼べないのも分かる気がする。Aが元いた時代には、僕だって今より年をとっているわけだから、見た目が違くて、まだ幼い彼女には認識できないのかも。
といっても、もうランドセル背負った小学生だもんなあ...。
今日家に帰ったらお父さんについて聞いてみようかな。それってダメかな。
ほら、未来のことを聞くのは禁止されてそうじゃん？
目的地の公園に着いて、僕は辺りをキョロキョロしながら自転車を押して歩いた。お昼前のこの時間は、人が少なくて静かだ。2時過ぎぐらいになると、近くの幼稚園児達が集まって騒がしくなるんだろう。
「あ」
見つけた。
メグミさん。
この前同様に1人でベンチの真ん中に座って、ぼーっと前を見ながらお弁当を食べている。
「メグミさん、お昼一緒にいいですか？」
そう声をかけると、のっそりとこちらを見た。
メグミ「あ、はっ、はい！」
突然現れた僕を見て、動揺するメグミさんがちょっと面白くて、思わず笑みが零れた。
ベンチに広げていたお弁当セットをどかして、左端に座る場所を作ってくれる。メグミさんは真ん中から右端に移動した。
メグミ「昨日お会いしましたよね？今日はAちゃんは？」
「えっと、幼稚園に」
本当は小学校に。
メグミさんの隣に、詰めて座ると、えっと不意をつかれた顔をした。もぐもぐと口を動かしながら、真ん丸の目でこちらを見てくるので、にこっと笑って返した。
メグミ「ここに座るんですね」
「ダメ？」
メグミ「そんなことはないけど...」
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かのか(プロフ) - おもしろい！スゴく良かった！２章読んできまーす！ (2015年7月6日 8時) (
レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
ようこ(プロフ) - べっちゃんさん» べっちゃんさん、コメントありがとうございます！短編の時から、とは彼に恋しても無駄時代からですね（；゜０゜）大変です！そんな前から読んでくださっていたなんて、感謝感激雨あられです（≧∇≦）ありがとうございます！！ (2014年7月18日 20時) (レス) id: 35ef913cfb (このIDを非表示/違反報告)
ようこ(プロフ) - ヒロンさん» こんばんは！お返事遅くなってしまってごめんなさい（；＿；）2章の方、ゆっくりですが更新しておりますので、よかったら訪れて下さいね( *｀ω´) (2014年7月18日 20時) (レス) id: 35ef913cfb (このIDを非表示/違反報告)
べっちゃん(プロフ) - 第一章 完結おめでとうございます！短編のときから読ませて貰ってました！これからもファイティン！ (2014年7月13日 12時) (レス) id: 1623f1ded7 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロン(プロフ) - ありがとうございます☆すっごく楽しみにしていますp(^-^)q更新頑張って下さいね♪ (2014年7月13日 9時) (レス) id: 0719d3023f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ようこ
| 作成日時：2014年5月1日 17時
