こんなやつとは知らなんだ 14 ページ37
カイside
高いヒールを履いて、自分に負けないように虚勢はって頑張ってたんだね。
頼りない肩。
柔らかいお腹。
髪から香る微かなシャンプーの匂いも、強張る体も全部、大好き。
「やー！カイ！そこは脚じゃないよ！」
僕の腕を押して必死に逃げようとする先生。
やだ。逃がさない。
離すどころか逆に力を込めて、肩に顔を埋める。
「やめて...本当に...私のこと、好きじゃないんだったら、思わせぶりな態度やめて...」
僕の手を握る手に、力が入る。爪が手のひらに食い込んで痛い。
離して欲しいの？離して欲しくないの？
はっきりしなくて思わせぶりなのは先生の方じゃないか。
「脚に用があるなら、他の可愛くて若い女の子に言って！....お願いだから...離して...」
ぐすっ、と先生が嗚咽を漏らす声が聞こえてきた。
「先生、泣かないで」
「誰のせいで泣いてると思ってるの！？この脚フェチ野郎！」
「せんせ、」
「離せったら離せ！離してってばー！」
暴れる先生の後ろから頬に触れる。
「ごめん、ごめんね」
一度触れたら手放せない。
この温もりも、強がりな性格も、全部。
脚だけじゃないよ。全部、ぜーんぶ。
「先生のこと、好きだよ」
「...昨日は好きじゃないって言ったくせに」
「あれは...ヌナにとっては僕じゃなくてもいいのかなっていじけて...嘘ついた。
二人で居る時だけでいいから、僕だけのAになって。僕の名前を呼んで」
「騙してない...？」
抵抗する力が抜けて、先生が僕のいる後ろ側に体重をかけてきた。
半分振り返った頬に唇を落とすと、くすぐったいと言って逃げた。
「心の奥底から好き」
「脚、触っちゃダメって言っても、いい？」
「それは無理！いっ！！」
みぞおちに右肘がクリーンヒット。
いや、マジで、これは痛いって。
「ヌナって呼んでもいい？」
「二人の時だけね」
「名前で呼んで」
「ん、ジョンイナ」
「最高、ほんと幸せ。ぎゅってしていい？」
「して！」
「ちゅーしていい？」
「はい、どうぞ」
「脚、触っていい？」
「またいつか！！」
おわり
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ようこ(プロフ) - タキさん» ぎゃああタキさんだ！！いつもお話読ませて頂いております( *｀ω´)感激！すほちゃんとににちゃんは自分の中で問題作なので(笑)、褒められると書いてよかったなーと思えて嬉しいです（≧∇≦）コメントありがとうございました！また短編が浮かんだ時に更新いたします！ (2014年8月4日 13時) (
レス) id: 35ef913cfb (このIDを非表示/違反報告)
ようこ(プロフ) - ちゃんさん» せふんちゃん、年下のくせに生意気ですよね(笑サイン会の後の話も考えていたのですが、短編のままの方がよりリアルなのかなーと思って、未だに後回し中(;^_^A今更新中のものが落ち着いたら、またじっくり構成を練り直します！！ (2014年8月4日 13時) (レス) id: 35ef913cfb (このIDを非表示/違反報告)
タキ(プロフ) - 初めまして！短編三つ、いっきに読んでしまいました！もう、せふんちゃんリアルにありえてそうで。思わせぶりぃ泣。すほさんは心にうっとくる感じがたまらなく。にに！足フェチ！で殺されました←。こんなに素敵なフェチ話があるなんて！と感動です！有難うございます！ (2014年7月30日 21時) (レス) id: 4c29e81185 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃん - せふんちゃんとってもキュンとくるお話でした…！思わせぶりすぎ…！ぜひぜひ、サイン会後のお話も読みたいです(^^) (2014年7月15日 1時) (レス) id: e24e9a995d (このIDを非表示/違反報告)
ようこ(プロフ) - あーのさん» はじめまして！セフンちゃんは年下男子にひたすら振り回されるお話です！笑いつか続編を書こうと思って居るのですが、今更新中のものが2つあって、後回しにし続けて今になってしまいました...(￣O￣;)コメント、ありがとうございましたヾ(＠⌒ー⌒＠)ノ (2014年7月13日 23時) (レス) id: 35ef913cfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ようこ
| 作成日時：2014年4月12日 21時
