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「ルハニヒョン！！」
私がぶつかったのはルハニヒョンだった。階段を上がってきたヒョンとぶつかって、ヒョンは階段を転がり落ちた。
「ヒョン！！やだ、大丈夫！？」
ルハニヒョンは苦しそうに細く息をし、うう、と呻き床にうずくまっていた。
どうにかしなくちゃ。
そう思ってヒョンを背中に担いで楽屋に戻った。ずっしりと力の入らないルハニヒョンの体重が全身にかかる。動けない人間の身体は石のようで想像以上に重たい。
もうすぐステージに上がらなくちゃいけないのに。
ファンがヒョンを待っているというのに。
私が自己管理出来てなかったから、ヒョンが怪我して....
私のせいだ。
ルハニヒョンがマネージャーに抱えられて楽屋を出る。
どうしよう、出番まで時間ないのに。
事情を説明しなくちゃ。
そう思っても嗚咽が混じって、気がおかしくなったかのように自分の言っていることがよく理解できない。
ダソム「あなたはレンでしょ！！！しっかりしなさいっ！！」
肩を強く揺すられてはっとした。
涙で濡れた顔をタオルでごしごしと拭われる。
私、今何を...
ダソム「時間がないの！あの様子じゃルハンはMAMAが始まる前に戻ってこれない。今泣いてる時間なんてないの。わかる？自分を責めたって意味がないの！」
「....」
皆が見てる前でこんなに取り乱して....こんなの余計に不安にさせるだけだ。
ダソム「いい？何があったのか後で聞くから今はさっさと着替えて待ってるファンに会いに行きなさい。メイクは私が直してあげるから」
「....はい」
冷静さを取り戻さなきゃ。急いでwolfの衣装を脱ぎ、渡されたMAMAの黒い衣装を身に纏った。
ルハニヒョンの穴を埋めるためにMに混じってMAMAを踊ることになった。舞台裏でレイヒョンに動線を教えてもらい、ステージに備える。
覚えられない。
2列の真ん中、それから列から外れてヒョンのパート、そして右端、次は...。
12人になってから、3列目左側でダンスパートを踊る。一瞬真ん中に行って、またその位置に戻る。最後は前から2番目で、遅くまで振り返らない。
前の曲の間、いつものヒョンの姿を思い出しながらメモライズをする。パニックになっちゃだめ。
手が震えて、指輪がカチカチとぶつかって音をたてた。
落ち着け。
大丈夫。
眉を顰めて辛そうに、痛そうに声を出したルハニヒョンが脳裏にフラッシュバックする。
ごめんなさい。
ヒョン、どうか。
どうか無事でいて。
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かのか(プロフ) - んー。面白かった！学生さんなのに、凄いしっかり書けてますねぇ。私は作文さえも三行書いて、詰まっちゃうので、感心。又他の作品も読んでみますね〜！ (2015年7月7日 14時) (
レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
いーさ。(プロフ) - はじめまして! 女だとばれて脱退という流れは男装してEXOに加入スタイルのお話で初めて出会いました。特に空白の時間は泣きましたー(笑) 素敵な作品に出会えて幸せです! これからも頑張ってください!! (2015年6月21日 21時) (レス) id: f44b8bb220 (このIDを非表示/違反報告)
ユネ(プロフ) - この作品に出会えてよかったです！本当に感動しました！ジョンデに女の子？って聞かれてレンとジョンデの隠れた恋愛みたいなの起こればいいな〜なんて思ってます（笑）これからも応援しています！ (2015年3月27日 14時) (レス) id: 450bd2b6d7 (このIDを非表示/違反報告)
HanAe - とても素晴らしい作品でした！あぁ、ジョンデさんすごく良い役割でした！(ただのジョンデペン)それと主人公ちゃんの本当の誕生日が私と同じだったので、オォ！ってなりました！笑 (2015年2月1日 3時) (レス) id: aed70721da (このIDを非表示/違反報告)
海老(プロフ) - ほんとにようこさんの作品全部大好きです。涙が止まらなくて胸がギューってします。笑 できればこれからも小説を書きつづけて欲しいです… (2015年1月10日 0時) (レス) id: ca5beaaf03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ようこ
| 作成日時：2014年3月28日 19時
