空白の時間13 チェンside ページ42
マネ「デビュー当時からEXOのマネージャーを務めてきたミヨンさんが、今日を以って退職いたします。それではミヨンさん、一言お願いします！」
ミヨンさんのお別れ会のため、僕等は居酒屋の個室を貸し切りにして、メンバー、スタッフ総出で集まっていた。
ミヨン「えー、私は今までずっと、EXOのお母さんみたいな感じで過ごしてきたんですが...」
ベッキョンとチャニョルのオンマー！という野次が入る。
ミヨン「SMを辞めるからといって、君達のお母さんじゃなくなるというわけではないので、安心してください。
まだ皆が幼くて、コメントとかもド下手な時から見ていたので、最近泣きながらでもしっかりスピーチ出来ていて、立派になったなあ、と思います。他にも、ダンスとか歌とか演技とか...皆成長して...スタッフの皆も一致団結して...こんなに、こんなに温かい仕事場はないんじゃないかと、日々感じていました。家族、みたいで。
私はその光景を見ることが出来ませんが、皆で仲良く、喧嘩なく、楽しく、充実した未来を歩んで下さい。今までありがとうございました！」
ぺこ、とミヨンさんがお辞儀をする。タオやスホヒョンは目の淵が赤くなっていて、カイは後ろを向いて隠しながら肩を震わせて涙を流していた。
いなくなってしまう...お母さんのように慕っていたミヨンさんが...
僕はセフンに言われるまで、自分が泣いているとは気付かなかった。
ミヨン「チェン！ご飯美味しい？唐揚げよそってあげようか？」
隣に座ったミヨンさんが、元気良く声をかけてくれる。どれほど咀嚼しても喉を通らないイカリングを食べながら、僕は頷いた。
ミヨン「そんなの悲しい顔しないでって」
「ミヨンさん、今まで困らせてごめんね」
ミヨン「チェンのことだから、どうせ自分のせいだとか思ってるんでしょ？
...本当に違うからね。新しいところで頑張りたいって思ったから、退職するんだからね」
「ん...」
ミヨン「辛気臭い顔はやめなって！
あ、そんな君にこれをあげよう。元気になる魔法だよ？」
手のひらに一枚の紙をぎゅと握らされる。
「なに？」
かさ、とシワの付いた紙を開く。
ミヨン「Aのお祖母様の家の住所。チェン、あの子を大事にしてね。分かった？」
言葉が出なくてうん、と頷くと、よしよしと子供のように頭を撫でられた。
僕達を優しく叱ってくれる人が、いなくなってしまった。
レンの居場所が分かった喜びよりも、寂しさの方が色濃く僕の胸に刻まれた。
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かのか(プロフ) - んー。面白かった！学生さんなのに、凄いしっかり書けてますねぇ。私は作文さえも三行書いて、詰まっちゃうので、感心。又他の作品も読んでみますね〜！ (2015年7月7日 14時) (
レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
いーさ。(プロフ) - はじめまして! 女だとばれて脱退という流れは男装してEXOに加入スタイルのお話で初めて出会いました。特に空白の時間は泣きましたー(笑) 素敵な作品に出会えて幸せです! これからも頑張ってください!! (2015年6月21日 21時) (レス) id: f44b8bb220 (このIDを非表示/違反報告)
ユネ(プロフ) - この作品に出会えてよかったです！本当に感動しました！ジョンデに女の子？って聞かれてレンとジョンデの隠れた恋愛みたいなの起こればいいな〜なんて思ってます（笑）これからも応援しています！ (2015年3月27日 14時) (レス) id: 450bd2b6d7 (このIDを非表示/違反報告)
HanAe - とても素晴らしい作品でした！あぁ、ジョンデさんすごく良い役割でした！(ただのジョンデペン)それと主人公ちゃんの本当の誕生日が私と同じだったので、オォ！ってなりました！笑 (2015年2月1日 3時) (レス) id: aed70721da (このIDを非表示/違反報告)
海老(プロフ) - ほんとにようこさんの作品全部大好きです。涙が止まらなくて胸がギューってします。笑 できればこれからも小説を書きつづけて欲しいです… (2015年1月10日 0時) (レス) id: ca5beaaf03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ようこ
| 作成日時：2014年3月28日 19時
