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ガスッ、私の頬のすぐそばをカイヒョンの拳が冷たい風を伴って過ぎて行った。
さっきまで、チェンヒョンが優しく撫でてくれていた頬。ヒョンの熱すぎるほどの体温が嘘のようで。
カイ「何なの、お前。新メンバーのあんたを受け入れるのに、俺らがどれだけ苦しい思いしたと思ってんの？」
「...ごめんなさい」
カイヒョンの顔を見れない。きっと憤怒で恐ろしい顔をしているのだろう。
タオ「レン...僕達はずっと友達って言ったじゃん....隠し事しないって約束したじゃん！なんで！酷いよ！！僕の見てきたレンって何だったの？ずっと僕のこと馬鹿にしてたの？」
「...」
タオ「黙らないで、何か言って...お願い...レン」
「ごめんね」
タオ「僕は、レンの本当を一つも知らなかったの？どうして教えてくれなかったの？ねえ、謝ってないで」
髪を柔らかく撫でられる。
やめて。
嘘の仮面が剥がれた私を見ないで。
タオヒョン、私は幸せだったよ。
ヒョンと同じベッドに潜って、テレビをこっそり見たり、お揃いのアクセサリーつけたり、しょっちゅう2人で遊びに出掛けたり、とっても楽しかった。
今まで、嘘ばっかりでごめんね。
でも、ヒョンとずっと友達って言ったのは嘘じゃなかったよ。
「ごめん、ヒョン、本当にごめんね」
悲しい思いをさせてごめんね。
タオ「..,,出てって！もう僕の前に姿を見せないで！！」
わっと泣き始めるタオヒョン。ルハンヒョンが駆け寄って慰める。
ベッキョンヒョンとチャニョルヒョンが私の腕を掴んで、玄関に押し出した。嫌、と2人の手を振り払おうともがくものの、どうしても抗えない力の差を実感する。
勢い良くバタッと閉じられたマンションの扉。
「痛っ」
重たいドアが速度をつけて私の指を挟んだ。ジンジンと指先が痛む。
ガチャ、と施錠された音がした。
真っ黒いドアは私を拒むようにビクともしなくて、ついに私は宿舎を追い出されてしまった。
どうして、こんなことになったんだろう。
私は。
ただダンスがしたかった。
人前で踊るのが楽しかった。
残された道で、精一杯頑張ってきた。
自分で選んだ道、そう言い聞かせて。
でも、負けちゃったよ。
嘘が重すぎて、自分が潰れちゃったの。
知られたって分かった瞬間、全部を諦めた。
何が一番の選択だったか、誰か教えて下さい。
寂しいよ。
皆と一緒じゃなくて寂しい。
暖かく笑ってくれるヒョン達はそばにいない。
自ら招いた結果だ。
私は涙を拭いて歩きだした。
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かのか(プロフ) - んー。面白かった！学生さんなのに、凄いしっかり書けてますねぇ。私は作文さえも三行書いて、詰まっちゃうので、感心。又他の作品も読んでみますね〜！ (2015年7月7日 14時) (
レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
いーさ。(プロフ) - はじめまして! 女だとばれて脱退という流れは男装してEXOに加入スタイルのお話で初めて出会いました。特に空白の時間は泣きましたー(笑) 素敵な作品に出会えて幸せです! これからも頑張ってください!! (2015年6月21日 21時) (レス) id: f44b8bb220 (このIDを非表示/違反報告)
ユネ(プロフ) - この作品に出会えてよかったです！本当に感動しました！ジョンデに女の子？って聞かれてレンとジョンデの隠れた恋愛みたいなの起こればいいな〜なんて思ってます（笑）これからも応援しています！ (2015年3月27日 14時) (レス) id: 450bd2b6d7 (このIDを非表示/違反報告)
HanAe - とても素晴らしい作品でした！あぁ、ジョンデさんすごく良い役割でした！(ただのジョンデペン)それと主人公ちゃんの本当の誕生日が私と同じだったので、オォ！ってなりました！笑 (2015年2月1日 3時) (レス) id: aed70721da (このIDを非表示/違反報告)
海老(プロフ) - ほんとにようこさんの作品全部大好きです。涙が止まらなくて胸がギューってします。笑 できればこれからも小説を書きつづけて欲しいです… (2015年1月10日 0時) (レス) id: ca5beaaf03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ようこ
| 作成日時：2014年3月28日 19時
