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18~従姉弟~ ページ26

「ま、まあ、色々あるんだよ」
「色々って…なんだってばね?」
「色々っつったら、そりゃもう―――あ…」

 風丸が話すのをやめた。ずっと前を見つめたまま動かない。

「おーい、風丸?どうしたんだってばよー?かぜま―――」
「こら、A。お前またこんな時間まで外にいたのか?」

 げっ、と顔をしかめる。その視線の先には、

「ナツト兄ちゃん…なんでここにいるんだってばよ…」

 Aが幼い頃から遊んでもらっていた、ナツトがいた。ピンク色のツンツンした髪を掻いて、眠たそうにあくびをする。

「バイト帰りだよ。ったく、仮にも女なのに、こんな時間までほっつき歩きやがって」
「うっさい!…あれ、そっちの人は?」

 ナツトの隣にいる黒髪ロングの女子。目は薄い紫…風丸がカラコンを外したときの目の色と同じであった。つまり、彼女は風丸と同じ一族となる。

「なあ風丸、この人って…あれ、風丸?どうしたんだよ?」

 風丸は、その女の人を見て震えていた。顔も真っ青で、恐怖心丸出しだった。対してその女性も、風丸を見て怒りと憎悪に満ちた目をしていた。

「ちょ、風丸!?どうし―――」
「これはこれは、一郎太様。まだ破門されないでおられましたか。貴方のような落ちこぼれが風丸宗家を名乗るなど、飛んだ恥ですね」

 ニヤッと笑って風丸に近づく女性。彼女と風丸の間に、Aは割って入った。

「何なんだよ、お前!風丸震えてんだろーが!」
「あら、貴方は確か…」

 円堂家の…と言った彼女の言葉を遮り、Aは自ら名乗った。

「円堂Aだ! 雷門サッカー部のキャプテン、今年のフットボールフロンティアで優勝するんだってばよ!」

 それを聞いた彼女は、フッと笑って、肩に掛かった髪を耳にかけた。

「へえ…奇遇ね。私の学校も今年のフットボールフロンティアに出場するのよ」
「どこの学校だってばよ」
「…帝国学園…って言ったら、驚くかしら?」
「!」

 正直言って、彼女が強いのは一目瞭然だった。自信に満ち溢れるオーラ、そしてよく訓練され端だろうと分かる体つき。彼女は間違いなく強者だった。

「貴方の弱小チームが私の学校と対戦する事になったら、すぐに棄権することね。尤も…今度の練習試合で再起不能になるだろうけど。私は風丸一族分家、風丸ゆり。よろしくね」

 フフッと笑って去っていくゆり。彼女の背中が見えなくなるまで、Aは睨みつけるのだった。

「お知らせだってばさァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」※未成年の主張っぽくいってみよう→←17〜団結〜


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空中浮遊(プロフ) - トームさん» ありがとうございます!実は、千波さんは私に仲良くしてくれてるいっこ上の先輩(女)をモデルにしています! (2016年1月6日 22時) (レス) id: e8df5f8652 (このIDを非表示/違反報告)
トーム - 千波先輩、いい人ですね♪(´ε` ) (2015年12月14日 17時) (レス) id: 9b623c4ab2 (このIDを非表示/違反報告)
空中浮遊(プロフ) - トームさん» ありがとうございます!! (2015年12月10日 17時) (レス) id: e8df5f8652 (このIDを非表示/違反報告)
トーム - 面白い(≧∇≦)bこれからもがんばってください! (2015年12月9日 21時) (レス) id: 9b623c4ab2 (このIDを非表示/違反報告)
空中浮遊(プロフ) - 閲覧症:奇行系クリーチャーさん» コメありがとうございます!面白いだなんて・・・本当にありがとうございます!閲覧症:奇行系クリーチャーさんの円堂成り代わりの作品みてます!風丸とのくだりが私的に好きですw (2015年10月6日 20時) (レス) id: e8df5f8652 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空中浮遊 x他1人 | 作成日時:2015年9月25日 21時

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