16〜思いを伝えて〜 ページ24
「じいちゃん？」
ノートを閉じて聞き返す。Aは「うん」と答え、切なそうに俯いた。
「あたしが生まれる前に、死んじゃってるらしいけどね。昔、雷門サッカー部の監督だったんだってさ。そんとき作った特訓ノートらしい。螺旋丸の事も、これに書いてあったんだ」
顔を上げ、真面目な顔つきで、しかし口元は挑戦的に笑っている、そんな表情で風丸を見つめた。
「帝国学園はスピードもパワーも桁違い。そんな奴等のシュートを止めるには、じいちゃんの技をマスターするしかない！って思ってさ」
Aの言葉に、風丸は声を落として訊いた。
「・・・お前、本当に帝国に勝つ気なんだな」
「あぁ！」
ん、と手を差し出す。
「んえ？な、何？」
「お前のその気合い、乗った！」
その言葉を聞いた途端、Aは嬉しくてつい、風丸に抱きついた。
「ぉわ！？」
顔を赤らめる風丸と、後ろに倒れこむ二人。Aは少しの間風丸を抱きしめ、やがて力を緩めた。
風丸は顔を赤らめたままだったが、ふと小さい頃のAが思い浮かんだ。ずっといじめられて、でも弱音を吐かずに、決して泣かずに。ずっと一人でいたAの姿が。
ポンポン、とAの背中を優しく叩き、二人ともゆっくりと身を起こす。そして風丸は、鉄塔へ通じる階段の方を向き、ずっと前からAを見ていた彼等に呼びかけた。
「俺はやるぜ！お前らはどうするんだ？」
「え？」
Aもそちらを見れば、サッカー部員の面々が顔を覗かせた。
「お前ら・・・！」と駆け寄るAだったが、長時間ぶっ通しの特訓のお陰で、前に倒れそうになる。それを風丸が支えてくれた。
「ったく、無茶しすぎだよお前は」
「大丈夫っスか！？」
「帝国戦の前に、お前がバテちまうぞ」
「なはは・・・大丈夫だって！」
能天気に笑うAに、半田が「根拠の無い自信だな」と言って笑った。後を受けて、風丸がAに言った。
風丸「コイツ等、俺が来るより前からずっといたぞ」
「え、マジで！？」
半田「チャクラで気付けって。Aは変なトコ抜けてるよな」
「特訓に集中してただけだし！」
宍戸「本物の忍なら殺されてますよ？」
「もう忍はいないしー」
染岡「お前が忍びみたいなもんだろ」
「おい」
会話が終わった途端、Aはなんだかおかしくて吹き出してしまった。回りも同じことを思ったのだろう。全員でたくさん笑った。
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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空中浮遊(プロフ) - トームさん» ありがとうございます！実は、千波さんは私に仲良くしてくれてるいっこ上の先輩(女)をモデルにしています！ (2016年1月6日 22時) (
レス) id: e8df5f8652 (このIDを非表示/違反報告)
トーム - 千波先輩、いい人ですね♪(´ε｀ ) (2015年12月14日 17時) (レス) id: 9b623c4ab2 (このIDを非表示/違反報告)
空中浮遊(プロフ) - トームさん» ありがとうございます！！ (2015年12月10日 17時) (レス) id: e8df5f8652 (このIDを非表示/違反報告)
トーム - 面白い(≧∇≦)bこれからもがんばってください！ (2015年12月9日 21時) (レス) id: 9b623c4ab2 (このIDを非表示/違反報告)
空中浮遊(プロフ) - 閲覧症:奇行系クリーチャーさん» コメありがとうございます！面白いだなんて・・・本当にありがとうございます！閲覧症:奇行系クリーチャーさんの円堂成り代わりの作品みてます！風丸とのくだりが私的に好きですｗ (2015年10月6日 20時) (レス) id: e8df5f8652 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空中浮遊 x他1人 | 作成日時：2015年9月25日 21時
