番外編1-1〜少年少女の出会い〜風丸side ページ12
俺とアイツが初めて出会ったのは、小３の頃だった。
俺のクラスに転校してきたのが、Aだった。
担任の名前は、海野ミナト。新米の若い教師だった。
海野「えー、では転校生を紹介する。入って来い」
ガラッと教室のドアが開く。
そこで目に飛び込んできたのは、腰まで伸びた、燃えるような紅い髪。強い意志を宿した黒色の目。
整った顔立ちに緊張を張り付かせた、Aの顔だった。
海野「じゃあ、まずは自己紹介をしてもらおう。さ、名前だけでいいから」
A「え、円堂Aだってばよ！」
Aの発言に、どよめく教室。
「『だってばよ』だってさ」
「変なのー」
「何、あの髪？真っ赤だ」
そんな中傷的な言葉で埋め尽くされる教室の雰囲気を、先生が手を叩いて変える。
海野「コラコラ、静かに、しーずーかーにー！えー、では円堂さんは後ろの空いている席だ。どうぞ行って」
A「はい・・・」
相当傷ついたのか、視線が気恥ずかしいのか、俯いたまま歩を進める。
すると、クラスの権力者だった一人の男子児童が、Aの足元に自分の足を伸ばした。
A「わっ！？」
当然っちゃ当然だけど、ドサッと派手にこけた。
周りからはクスクスと笑う声。
Aは立ち上がり、自分の席についてからも、顔を上げることはなかった。
そして、休み時間。
Aの周りには、クラスのいじめっ子達が群がっていた。
1「何だよ、その真っ赤な髪！」
2「きもちわりー」
A「う、うっさい！生まれつきなんだからしょうがないだろ！」
Aの言葉を意に介さず、奴等はいびりを続ける。
3「なぁ、コイツ、トマトミテーじゃねーか？」
4「え、トマト？」
3「ホラ、赤い髪だろ？メッチャトマトの色に似てるもん！！」
2「おーホントダー！でも俺、トマト嫌いなんだよなー」
1「そうそう、俺もー！ッて事で、トマトを収穫してやるよ！」
そう言って取り出したのはハサミ。
見ていた奴等がザワ着き始める。
「ちょ、それは流石に・・・！」
「止めなよアンタたち！」
1「うるせー！いくｚ((A「あたしもトマトは、大ッ嫌いだってばよ・・・」な、なんだ？」
Aは顔を伏せたまま、いじめっ子1の腕を掴んだ。
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空中浮遊(プロフ) - トームさん» ありがとうございます！実は、千波さんは私に仲良くしてくれてるいっこ上の先輩(女)をモデルにしています！ (2016年1月6日 22時) (
レス) id: e8df5f8652 (このIDを非表示/違反報告)
トーム - 千波先輩、いい人ですね♪(´ε｀ ) (2015年12月14日 17時) (レス) id: 9b623c4ab2 (このIDを非表示/違反報告)
空中浮遊(プロフ) - トームさん» ありがとうございます！！ (2015年12月10日 17時) (レス) id: e8df5f8652 (このIDを非表示/違反報告)
トーム - 面白い(≧∇≦)bこれからもがんばってください！ (2015年12月9日 21時) (レス) id: 9b623c4ab2 (このIDを非表示/違反報告)
空中浮遊(プロフ) - 閲覧症:奇行系クリーチャーさん» コメありがとうございます！面白いだなんて・・・本当にありがとうございます！閲覧症:奇行系クリーチャーさんの円堂成り代わりの作品みてます！風丸とのくだりが私的に好きですｗ (2015年10月6日 20時) (レス) id: e8df5f8652 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空中浮遊 x他1人 | 作成日時：2015年9月25日 21時
