オタクに恋は難しい (ページ2)

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とある放課後________

南棟の掃除をしようと自分の担当の所に行こうとした時、言い争っている声が聞こえた。

「そっちから喧嘩売っといて逃げてんじゃね！」

「売るつもりはなかったんだけど…」

「何今更ふざけたこと抜かしてんだ！」

どうやら、今どき珍しいリンチをしているようだった。

私はすぐに親友の咲を通じて知り合った風紀委員の平野先輩に連絡した。

プルルルルプッ

「あ、あのっ南棟の校舎裏で生徒がひとり一方的に暴力を受けてて。はいっ…はい、待ってま「かはっ」」

私は思わず助けに入ろうとした時、肩を掴まれた。

「ねえ、止めてくるからこれ持ってて」

そう言って、わたしに箒を押し付けてきたのは長身のオレンジ色の髪をした先輩らしき人でした。

「え、誰、えっあの…」

「はい」

先輩は私に箒を渡し、向かって行った。

「!？何だよてめぇ！」

「掃除の邪魔。大丈夫？早く行きな」

「は、はい」

その先輩の後ろ姿に、ひそかに憧れた。

＿＿＿＿＿三ヶ月後

「ひーめーの、おっはよ！」

登校中にいきなり肩を抱かれた。少し驚いたが、誰なのかわかっていた。

「さ、佐々木先輩…」

「ひめちゃんは今日もかわいいね」

「あ、ありがとうございます。でも、いきなり肩を抱かないでください。びっくりするので」

「じゃあ、先に言ってから抱くね」

「そっそういう話じゃなくてですね…！」

どうしてこうなった…！！