3月1日とは違うこと ページ10
唯月「なに入ってんの？」
先生が離れたあと、後ろの席の唯月が私の手元を覗くように聞いてきた。
ポーチには、いくつかのコスメと先生がくれたクマのマスコットが入っている。
唯月「ん、それ、この前は持ってなかったよね？なに、甲斐にもらったの？」
にやりと笑った唯月はクマのマスコットを指さして周りに聞こえないように私に聞く。
「…ま、そんなとこ」
唯月「ふーん？にしてもブッキーが見逃すなんてねー」
なんとなく、先生からもらったとは言わない方がいい気がして嘘をついてしまった。
先生が見逃したのは、きっと、クマのマスコットが入っていたから。
自分でもわからないけど、咄嗟に止めていた。
このクマのマスコットを手放したくない、なくすのが怖い、そう思った。
何故かはわからないけど。
荷物の回収を終えた先生は眼鏡をかける。
先生「いいか？うわべだけで物を見るな、本質から目を背けるな」
" Let's think "
そう言い残すと、先生は教室から出ていった。
「……どう、する？」
隼人「どうもしねぇだろ」
教室内の空気は重い。
本当に3月1日に戻ってしまったかのように重かった。
茅野「……」
ふと視線を感じてその方を見ると、茅野さんが何か言いたげに私を見つめていた。
まっすぐな瞳で。
3月1日とは違うことがちゃんとある。
影山さんの死に向かい合うと決めた人がいる。
そうだよね、
動かなければ、何も変わらない。
誰かが動かなかったら、
誰も動かない。
私は立ち上がり、黒板の前に立った。
自然とクラスのみんなの視線が私に集まる。
「私達が今できることは、先生たちの中からhunterを探すこと」
花岡「…探しても意味なくない？hunterが"名乗り出なければ"死ぬんだよ？」
花岡さんの言葉にまた、みんなの雰囲気が重くなる。
「たしかに、私達がhunterを見つけたところで、その先生が名乗り出なければ死ぬかもしれない」
辻本「じゃあ、意味ないじゃん」
茅野「そんなことない！！」
そのとき、叫んだのは茅野さんだった。
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美紀 - 移行おめでとです最近暑いけど熱中症に気を付けてくださいね更新大変だと思うけど頑張ってください応援してます (2019年9月3日 12時) (
レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
マドレーヌ(プロフ) - とても面白いです！更新頑張って下さい！ (2019年6月30日 18時) (レス) id: c84dba5333 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ - 凄い面白いです。続き楽しみです！ (2019年6月1日 0時) (レス) id: f491a92039 (このIDを非表示/違反報告)
コロ(プロフ) - しおらんさん» ありがとうございます！そう言っていただけるとうれしいです！更新頑張りますね！ (2019年5月6日 17時) (レス) id: 6ea8ed7bc9 (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 凄く面白いです！完結までもう少しですね！甲斐がかっこよすぎて最高すぎます！更新頑張って下さい！ (2019年5月6日 14時) (レス) id: 097333551a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コロ | 作成日時：2019年4月20日 12時
