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欲と葛藤 隼人side ページ4

隼人side









なんとか機嫌をなおしたものの、なかなか興奮は冷めねぇ。







美術室に入ってきたAは髪が濡れていて艶っぽく、いつもより少し大人に見える。








はぁ…








誘われるようにAの側にいき、髪を拭いてやる。








風邪を引いたら困る、という純粋な思いと









彼女に触れたい、という欲望が交差していた。









彼女の髪はふんわりと甘い香りを漂わせている。







それはまるで、俺を試しているかのように感じられた。








…もう、どうにでもなれ









俺はAを教室に誘い込み、彼女の唇を奪った。








涙を滲ませた彼女の瞳は本当に綺麗で、吸い込まれそうになる。









あまりにもかわいい反応を示す彼女に、思わず意地悪をしたくなった。









…Aっていつも第一ボタンをはずしてるよな。








そんなことを考えながら、彼女の首元に顔を埋める。







彼女の甘い香りが鼻をくすぐった。








くらり、と甘い痺れが走る。









俺、Aに溺れてるんだな









今さらになって、そんな自覚を持った。








薄くなっていたキスマークを上から付け直すと、この前よりもはっきりと色付いた。









それは、独占欲の象徴といっても過言ではない。








眉をきゅっと寄せて俺のことを見つめるA。








そんな顔しても煽るだけだっつーの。









少し下に視線をずらせば、まあるく柔らかい膨らみが目に入った。









これが、さっき水越が触っていた…









必然的に触れたい衝動に駆られた。









隼人「…っ」








しかし、本当にいいのか?と理性がブレーキをかける。









触れたら、きっと、後戻りはできない。









もしかしたら、Aを傷つけてしまうんじゃないか。









隼人「……」









「隼人くん…?」









不安そうな、ちょっと焦ったように俺を見つめるA。









……我慢しろ、









卒業までは待つって決めただろ、俺









隼人「…っ、なに焦ってんだよ、お前。顔、真っ赤」









平静を装い、Aから一歩離れる。









「…っ、隼人くんのせいでしょ!」









Aは恥ずかしそうにそう言うと、目をそらす。








──ガラガラ


 






そのとき、教室のドアが開いた。









唯月「Aー、いるー?」









入ってきたのは諏訪だった。

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美紀 - 移行おめでとです最近暑いけど熱中症に気を付けてくださいね更新大変だと思うけど頑張ってください応援してます (2019年9月3日 12時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
マドレーヌ(プロフ) - とても面白いです!更新頑張って下さい! (2019年6月30日 18時) (レス) id: c84dba5333 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ - 凄い面白いです。続き楽しみです! (2019年6月1日 0時) (レス) id: f491a92039 (このIDを非表示/違反報告)
コロ(プロフ) - しおらんさん» ありがとうございます!そう言っていただけるとうれしいです!更新頑張りますね! (2019年5月6日 17時) (レス) id: 6ea8ed7bc9 (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 凄く面白いです!完結までもう少しですね!甲斐がかっこよすぎて最高すぎます!更新頑張って下さい! (2019年5月6日 14時) (レス) id: 097333551a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:コロ | 作成日時:2019年4月20日 12時

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