【3年A組】キミのひみつ3

果たしてデートと呼べるのか？ ページ25

涼音「へ〜、そのバンドのライブ行ってみたいかも！」






それから涼音や愛華に当時のことを聞かれ、思い出しながら質問に答える。






石倉「…つーか、それってデートって言えんのかよ？ただ一緒にライブ行っただけだろ」






「まぁ、そうかもしれないけど。一応、ライブの後に須永くんがカフェに連れてってくれて、家まで送ってくれたから」







愛華「それは完璧に、"デート"だね」







ニヤニヤしながら隼人くんを見る愛華。







いや、隼人くんを煽るようなことしないでくれるかな？







クラスでは腕立て伏せの対決をしたり、楽しそうにおしゃべりしたり、と穏やかな時間が流れている。







茅野「なんか久しぶりだね、この感じ」







茅野さんが呟く声が聞こえた、と思った直後。







隼人「あ？お前、黙れ」







愛華「別に、本当のことでしょ！」







やはり、愛華と隼人くんの口喧嘩が始まった。







愛華が煽ったせいだよ、まったく…。







まぁ、これはいつものことだから、ほっとくことにする。







え？ほっといていいのかって？







日常茶飯事、日常茶飯事。







愛華は常に隼人くんにつっかかるからね。







唯月もだけど。







私は呆れつつ、席を立って茅野さんの隣に座った。







茅野「え！？」







「隣はだめ？」







茅野「あ、いや！」






ちょっとびっくりして慌てている茅野さんが面白くて、ふふっと笑ってしまう。







宇佐美「え、さくら、いつの間に仲良くなったの？」






正面に座っていた宇佐美さんも驚いている。







「うーん、この前、かな？茅野さんと約束したんだ！新日のプロレスラーの感動する話を教えてくれるって」







"新日の棚橋と柴田の泣ける話があるんだけど…聞く？"







頬杖をついて、茅野さんをちらりと見れば、茅野さんは「あぁ！言った！！」って顔を上げて、バッと私の方を見る。







河合「え、プロレス？？」







宇佐美さんの隣にいた河合さんも不思議そうに私達を見つめている。







そんな中、茅野さんは楽しそうに、棚橋と柴田の話を語り始めた。

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