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・(訂正あり3/29) ページ41

「…いつ、気がついた?」




隼人「…黒板の前に立たされたとき。まぁ、いろいろありすぎて忘れてたけどな」




「ふふ、私も」




きっと、さっき歩いていたときに隼人くんも思い出したのだろう。





丁寧に包帯を巻き終わると「これでよし」と呟いてから、私の頭をぽん、と優しく撫でた。




「…なんか、お昼と逆だね」





隼人「そうだな」





「隼人くん、ありがと」





ちゅ、と隼人くんの頬に唇を軽く当てる。





途端にりんごのように真っ赤に染まる彼の顔。





暗くてもよくわかる。





隼人「ばっ…、お前…!」





「ふふっ、隼人くん、顔真っ赤」





さっきの仕返しに少しからかってやる。





隼人「……上等だな」





「へ?」





直後、





ぐりん、と景色が反転する。



 


背中には床。






目の前には隼人くん。





隼人くんは私が床に頭をぶつけないようにそっと手で支える。





これは、世に言う"床ドン"!?





さっきの、"壁ドン"なんかよりも圧倒的に距離が近い…気がする。





「は、隼人くん…?なにして…」





隼人「俺を煽った罰」





「え!?煽ってなんかな、っ!」




隼人くんが唇を優しく啄むようにキスする。




今日は初めてのことが多すぎて頭が追いつかない。




「ここ…、教室!…誰か起きたら…」





隼人「なに、廊下ならいいの?そうだな…起きたら見せつけてやるよ」





強気な隼人くんのペースにあっさり乗せられてしまう。




「そういうことじゃなくて…んっ…んん…」




隼人くんは唇を何度も重ねて、怪しげな笑みを浮かべた。





隼人「もっと、する…?」





隼人くんが耳元で熱い吐息をこぼす。





身体がぴくり、と反応した時だった。





石倉「もう食えねぇ…」





隼人・私「「!?」」




バッとふたりで声のする方を見ると、石倉くんが寝言を呟いていた。





隼人くんと顔を見合せると、ふっ、とふたりで吹き出した。





隼人くんが私の上から退き、私の手を引っ張って起こしてくれる。





隼人「なんか、気が抜けたわ」





「うん。もう食えねぇ、だって」





もう一度、ふたりで石倉くんの方を見ると、石倉くんは気持ちよさそうに眠っていた。





隼人「コイツ、許さねぇ」





「ふふっ、私は助かったけどね」





隼人「お前も」





「え?」





隼人「卒業したら、覚悟しとけよ」





その夜、私は隼人くんの言葉のせいでしばらく眠れなかった。

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コロ(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます!そう言っていただき嬉しいです。私も甲斐くんが好きすぎてやばいです、3Aロス…。 (2019年3月29日 16時) (レス) id: 6ea8ed7bc9 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 甲斐隼人君と翔君と蓮君と海斗君と賢君大好きなのでドラマ終わったからロスです最高です (2019年3月29日 15時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:コロ | 作成日時:2019年3月24日 16時

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