【3年A組】キミのひみつ

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みんなは言われたとおり教室に戻り、それぞれの席についた。






先生は私達にさっきの爆破で、A組の教室と隣の美術室、それからトイレ以外は行けなくなったことを説明した。






結城「え、これドッキリだよね？」





と聞く結城さんに対し、






先生「もちろんリアルだ」






と答える先生。







先生「ちなみにこの校舎内にはさっきみたいな爆弾が至る所に仕掛けられている」






逢沢「この教室にも爆弾があるってことですか？」







先生「いち、にー、さん」

　





先生は天井を指差して数えた。







教室にも仕掛けられてるなんて…







先生「分かったら席に着こうか」







その言葉で私達はやっと自分達が置かれている立場を理解したのだった。







先生「おおー、走ってる走ってる」







先生が外を見ている隙にみんなが助けを呼ぼうとスマホを開く。






先生「はい、携帯ストーップ」







しかし、先生に止められスマホも鞄も全て回収されてしまった。







茅野「なんでこんなことを…。いったい何が目的なんですか」








そう聞いたのは学級委員の茅野さんだった。







先生「気になるよなあ。君たちが人質になったのには理由がある」







そのとき、学校のチャイムが鳴った。







先生「はい、きりーつ！」







先生の言葉で立ち上がる者は誰一人としていない。







先生「起立だよ。ほら、きーりーつ！」







そう言ってもまだ立とうとはしない私たち。







その様子を見た先生は爆弾のスイッチに手をかざす。





ガタッと瀬尾くんが立ち上がった。
　





他の生徒たちも次々に立ち上がる。









先生「これから俺の授業を始める、礼」









こうして卒業までの最後の柊一颯の授業が始まった。

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