【3年A組】キミのひみつ

・ ページ7

先生「これから皆にチャンスを与えよう。なぜ景山澪奈は死んでしまったのか。その理由を夜の8時までに導き出せたら、皆をここから解放してあげよう」
　





その言葉にざわつくみんな。






先生「ただし回答は1度だけ。不正解の場合、誰か1人死んでもらう」






宇佐美「冗談でしょ！？」






先生「本気だよ。だってお前らそれくらいやんなきゃ真面目に取り組まないだろう？あ、そうだ。じゃあその回答する生徒を決めておこうか。…じゃあ茅野」



　


茅野「え？」







先生「学級委員だし丁度いいだろ」






回答する生徒に選ばれたのは茅野さん。






責任重大な役に選ばれて可哀想…なんて、他人事に感じてしまうのは何故なのか。






茅野「丁度いいって何がですか。全然丁度良くないです、嫌です！絶対嫌！」






先生「じゃあギブアップする？その場合誰か1人死んじゃうけど」






先生の圧をかけるような言葉に「そんな…」と弱々しく呟く茅野さん。






隼人「ふざけんな、こんな茶番に付き合ってられっか！」






隼人くんが椅子を窓に投げつける。





割れる！と思ったが、窓は割れなかった。






「え？」






先生「その窓は強化ガラスだから割れないよ？ふざけてないし、茶番でもない。俺は、この半年間、この日のためだけに過ごしてきたんだからなあ」





と言って笑う先生。






先生「それじゃあ皆には話し合ってもらおうか。俺は美術室にいるから」







教室を出ていこうとする先生に逢沢くんが聞く。






逢沢「もし、景山が自 殺した原因がこのクラスの誰かだったら、そいつはどうなるんですか？」





その質問に先生は少し考える素振りを見せて答えた。






先生「そうだな…それなりの裁きは受けてもらうかな」






「「「……」」」






黙り込む私達に先生は、









「Let's think」








と言い残して行った。

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す