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年始は少しだけ仕事が落ち着いて。
いつもの日常を一時的にではあるけれど取り戻したものだから、つい気が緩んで仕事中なのに今朝のことを思い出してしまう。
あれは、どういう意味だったんだろう。
深澤さん、もしかして目黒くんを私に取られた気がして寂しくなった、とかなのかな。
私のことなんて、深澤さんは何とも思っていないはずだもんね…
「はぁ。」
こぼれたため息は、いつまでも深澤さんを好きな自分に対するもの。
自分で導き出した答えに落ち込むのはもう何度目だろう。
思い続けることが苦しいのに、今日も変わらず好きなのだから、どうしようもない。
「何かあったー？」
「えっ、」
隣で午後の会議の書類をホチキス留めしていた佐久間さんが、私のため息を拾い上げる。
佐久間「新年早々ため息なんて、なんかあったと思うっしょ？」
「あ、すみません…」
佐久間「…」
思わず謝ってしまう私を、佐久間さんはきゅるんとした大きな目でじーっと見つめてくる。
うう、気まずい、、
なんだかその目に見つめられると全てを見透かされそうで、私は気持ちがバレないようにとそっと目を逸らしてしまう。
佐久間「ほんとにやばくなったら、佐久間さんに言いな？」
「え…」
佐久間「佐久間さんは、どんな時も乙女の味方だから！」
えっへん、と効果音が聞こえそうな顔で胸を張る佐久間さんは、私に理由を聞かない。その優しさにいつも甘えてしまう。
「ふふ。なんだか小さい頃見てたアニメのセリフみたいです。」
佐久間「にゃは。佐久間さんが月に代わってお仕置きしてもいいよ？」
「ふふ。」
ノリノリで昔のアニメの話をしながら、私を助けようとしてくれてる佐久間さんは、ヒロインというよりヒーローみたいで。
好きなものを好きで居続けている佐久間さん。
好きなものは人とアニメで違うけれど、何だかその生き方には憧れるものがあって。
私の隣には、こんなに優しくて頼れる先輩が居るんだって思えるだけで、すごく心強かった。
「ありがとうございます」
引き出しにストックしていたお気に入りの苺ミルクの飴を渡しながら伝えた感謝に、佐久間さんは「お！あんがとね♪」と笑っていた。
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たぬ(プロフ) - 塩さん» 胸が暖かくなるやさしいコメントをありがとうございます。まだまだ上手く書けないですが、これからも楽しんで頂けるようがんばります！読んでくださりありがとうございます。 (2月23日 20時) (
レス) id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
塩 - ふわふわしてて可愛らしくて、綺麗な文でつくられているのでとても好きな作品になっています𓈒𓏸これからの展開も楽しみにしています…！ (2月21日 22時) (レス) id: 2759139232 (このIDを非表示/違反報告)
たぬ(プロフ) - 翡翠さん» 続きを楽しみにして下さり、コメントもありがとうございます！泣いて下さるなんて、申し訳ない気持ちと嬉しい気持ちがせめぎ合っています。笑 続きも楽しめますように。 (2月13日 2時) (レス) @page40 id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 切なすぎて泣きながら読みました笑 続きが楽しみです (2月11日 22時) (レス) id: 6c0d9e0967 (このIDを非表示/違反報告)
たぬ(プロフ) - もぐさん» ご感想ありがとうございます。この作品が面白いのか私自身分からなくなってきていたのでそう言って頂けるととても嬉しいです。素敵な応援をありがとうございます。更新頑張れそうです…！ (2023年2月24日 22時) (レス) id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たぬ | 作成日時：2022年11月27日 15時
