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深澤「そーいえば、」
「？」
深澤さんが私に一歩近付いて、耳元に顔を寄せる。
な、なに？！？
ドキドキと緊張と。体温が一気に上がる。
深澤「忘年会、目黒と抜けて何してたの？」
「っ？！？」
私が好きなその声で、いつもよりちょっと不機嫌そうな低いトーンで囁かれた言葉に、私の頭はショート寸前。
深澤さん、私が目黒くんといなくなったこと気付いてたんだ…。
女の子と盛り上がっていたし、気付いていないと思ってたから、ちょっとびっくり。
気付いてくれていて嬉しいけど、目黒くんと一緒だったことには気付いて欲しくなかった、なんて思う私はずるいのかもしれない。
深澤「……言えないようなこと、してたの？」
「え、？！ち、ちが……！っわ、私が飲みすぎたので、目黒くんが心配してくれて、それで早く帰った方がいいって、えっと、だからっ、散歩しながら、帰っただけです！！」
深澤「……ふーん？散歩、ねぇ？」
慌てて説明する私に疑うような視線を向ける深澤さん。
なんで私、こんなにドキドキしてるんだろう…
深澤「…なぁんか、知らない間に仲良くなってんね。」
「えっ！全然、っ、目黒くんが気を遣ってくれただけで、」
深澤「……そっかぁ。Aちゃんが飲み会途中で抜け出しちゃうなんて、今までなかったから。しかも目黒と、なんて。なんかちょっとジェラシー感じちゃったわ。わら」
ヘラヘラと笑いながら、そんなこと言って。
その言葉に私がどれだけ揺さぶられるか、本当にわかってないんですか…？
深澤「俺よりも仲良くなんないで？」
「っ…」
深澤「…なぁんて、冗談、冗談！わら」
深澤さんはへらっと笑って歩き出す。
一瞬だけ悲しそうな顔をした気がしたのは、私の気のせい…？
私のことなんて好きじゃないくせに。
私って特別なのかな、なんて思わないようにしたいのに、考えてしまう。
ただの後輩に、何でそんなこと言うんですか？
私って、深澤さんにとって何なんですか？
聞けるわけがないのに何度も頭の中に浮かんでは消す疑問。
深澤さんが何を考えているかわからない。
だけどきっと、こんなことで期待してはいけない。
わかっているのに、ドキドキ高鳴り続けるこの胸の落ち着かせ方を私は知らなくて。
深澤さんのことが、好きで、好きで＿＿＿＿。
今日も苦しい。
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たぬ(プロフ) - 塩さん» 胸が暖かくなるやさしいコメントをありがとうございます。まだまだ上手く書けないですが、これからも楽しんで頂けるようがんばります！読んでくださりありがとうございます。 (2月23日 20時) (
レス) id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
塩 - ふわふわしてて可愛らしくて、綺麗な文でつくられているのでとても好きな作品になっています𓈒𓏸これからの展開も楽しみにしています…！ (2月21日 22時) (レス) id: 2759139232 (このIDを非表示/違反報告)
たぬ(プロフ) - 翡翠さん» 続きを楽しみにして下さり、コメントもありがとうございます！泣いて下さるなんて、申し訳ない気持ちと嬉しい気持ちがせめぎ合っています。笑 続きも楽しめますように。 (2月13日 2時) (レス) @page40 id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 切なすぎて泣きながら読みました笑 続きが楽しみです (2月11日 22時) (レス) id: 6c0d9e0967 (このIDを非表示/違反報告)
たぬ(プロフ) - もぐさん» ご感想ありがとうございます。この作品が面白いのか私自身分からなくなってきていたのでそう言って頂けるととても嬉しいです。素敵な応援をありがとうございます。更新頑張れそうです…！ (2023年2月24日 22時) (レス) id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たぬ | 作成日時：2022年11月27日 15時
