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14話 ページ16

ふりだしに戻ったかのように、蓮さんの指示を聞きながらトリオン兵を倒していく。モールモッドなど、防衛任務でよく見かけるやつがほとんどだが、稀に新型のラービットもいるので、どちらも迷わず倒していく。

すると突然、視界が全体的に明るくなり、周りがさっきよりも見えやすくなった。
なんだろうと上を見ると、曇っていたらしい空がだんだん晴れていく。

さっき一瞬、黒くて小さな稲妻のようなものが見えたので、恐らく近界民が撤退したのだろう。


『Aちゃん、その先にいる小南ちゃんと嵐山くんたちが合流したみたい。まだ避難できていない人もいるから、そこへ行って市民の救助をお願い』

「了解です」

しばらく空を見上げていると、蓮さんから連絡が入り、レーダーにマークされてある場所へ急ぐ。
どうやらこの少し先に小南先輩たちがいるらしいが、住民を避難しながら、残っているトリオン兵を倒していくのは大変だろうということで、念の為私が駆り出されたみたい。


少し行くと、赤い特徴的な嵐山隊の隊服と、小南先輩の斧らしきものも見えた。

先輩方の後ろからじわじわ迫ってきている何体かのトリオン兵を着地と同時に孤月でぶった斬る。

「A!」

「鶴間か!」

「あら、つるちゃんじゃない」

「お久しぶりです、皆さん。私も加勢しますよ」

久しぶりに顔を合わせた先輩方。加古さんたちがいるとは聞いていなかったので、多分さっき駆けつけてくれたのだろう。

全員で住民を誘導しながら、トリオン兵を倒していった。
A級隊員が何人もいてくれたので、その場はさっさと片付いた。

「ふぅ……終わった?」

「ああ、取り敢えずここは落ち着いたな」

トリオン兵の多さに少し驚きながらも、なんとかこの辺りは全滅させた。流石A級だね。
と、つい溢れた私が放った言葉
を受け取り、返答する嵐山さん。

無線で蓮さんに他の地区の状況を聞くと、
すべての地区のトリオン兵を倒し、住民も避難させたため、あとは片付けだけらしい。

「もう終わったそうです。後は片付けとかですって」

「OK。ありがとう」

その場にいた正隊員の人達に伝えると、小南先輩からお礼が帰ってくる。

他の先輩方も、お疲れ様、と全員が全員に向かってそう言っていた。
本当にお疲れ様だった。
散々たらい回しにされ、精神的にヘトヘトだった。帰ったら皆、ゆっくり休みましょう。

「皆さん、お疲れ様でした」

そう心に誓い、
私もその輪の中に入ってそう言った。




大規模侵攻終

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あすか - めっちゃ面白いです。更新頑張ってください! (2022年11月30日 20時) (レス) id: 1e4bb1c648 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:べーた | 作成日時:2021年12月12日 15時

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